ホラー

映画‘ゴールデン・ボーイ’TV視聴

ええともう寒い位ですね(苦笑)、夏休みキング映画特集最後。 教師から一目置かれるくらい優秀な高校生トッドは近所に住む老人が元ナチス高官であることを突き止める。そのことを口外しない代わりに彼がナチスでこれまで行った残虐行為の数々を話すよう持ちか…

映画‘クリスティーン’TV視聴

もうすっかり涼しくなってしまった(笑)、夏休みキング映画特集3本目。 冴えない内向的な高校生アーニーがオンボロ車を手に入れる。‘クリスティーン’と名付けられたその車を見違えるようにチューンナップして、アーニー自身も校内一の美女をゲットする。しか…

映画‘炎の少女チャーリー’TV視聴

少しずつしか進まない(笑)、キング映画特集の続き。 超能力を有するが故、追われる父娘の話。 原作はもっと面白かった気がするが・・・(随分昔に読んだので内容ははっきり覚えていないが)。超能力描写もワンパターンで80年代にしても古めかしいし、全体…

映画‘ニードフル・シングス’TV視聴

AXNミステリーのスティーヴン・キング映画特集の続き。 アメリカの田舎町に骨董品屋が開店する。店主は親切そうな初老の紳士。お客が一番欲しいものを気前のいい値段で売るのだが・・・。 原作は未読の上予備知識も無かったが、早々にこの店主が町の住人たち…

映画‘シークレット・ウィンドウ’TV視聴

先月AXNミステリーでやっていたスティーヴン・キング映画の特集を録画して少しずつ観るのコーナー。 離婚協議中の作家が過去の盗作疑惑についてストーカーにつきまとわれるサスペンス。 悩める作家にストーカーと他作品とも共通するテーマは興味深いものの短…

ナイトランド Vol.6 2013夏号

ナイトランド 6号 (夏2013)著者 : 朝松健トライデント・ハウス発売日 : 2013ブクログでレビューを見る» 毎号楽しいナイトランド。6号の特集はゾンビ!いつものように読み切り中心で感想。 特集ゾンビは4篇。(多少ネタに触れているので未読の方は御注意)「…

ナイトランド Vol.5 2013春号

ナイトランド 5号 (春2013)朝松健トライデント・ハウス発売日:2013ブクログでレビューを見る» 待望の5号は32頁増量!いやー喜ばしい。例によって読み切り中心で感想。「棺職人の娘」アンジェラ・スラッター 英国幻想文学大賞受賞作。現代的なコミックぽい…

ナイトランド Vol.4 2012冬号

ナイトランド 4号 (冬2012)ジョー・R・ランズデールトライデント・ハウス発売日:2012ブクログでレビューを見る»4号は楽しい楽しいオカルト探偵特集〜♪ということで、読み切りの感想を。「凶兆の空」ジョー・R・ランズデール アメリカの田舎町の怪事件に…

『ゴースト・ハント』 H・R・ウェイクフィールド

ゴースト・ハント (創元推理文庫)H・R・ウェイクフィールド東京創元社発売日:2012-06-28ブクログでレビューを見る»主に1920〜30年代に活躍した英国の怪奇小説作家の短篇集。「赤い館」 とある家族が引っ越した古い館にはなにものかが。こういうパターンが多…

ナイトランド Vol.3 2012秋号

ナイトランド 3号(秋2012)カール・エドワード・ワグナートライデント・ハウス発売日:2012ブクログでレビューを見る»本格ホラー雑誌ナイトランド定期購読しているのだが、じっくり3号を読んでみた(他はまだ眺めている程度)。ラブクラフト色が今回は割と弱…

『リアル・スティール』 リチャード・マシスン

リアル・スティール (ハヤカワ文庫NV)リチャード・マシスン早川書房発売日:2011-10-14ブクログでレビューを見る»ぼくらのマシスンの短篇集がまたやってきた!ということなんだけどわりとこれ変化球。「リアル・スティール」 再読。『運命のボタン』では「四…

『淑やかな悪夢』英米女流怪談集 倉阪鬼一郎・南條竹則・西崎憲 編訳

『怪奇礼讃』が面白かったので、手に取った。こちらは女性作家限定の怪奇幻想短篇集。全体としてはまあまあくらいかな。(気にったものに○)「追われる女」シンシア・アスキス 「先生、わたし不気味な男に追われている気がするんです」精神科医問診ものですな(…

『ペット・セマタリー』 スティーヴン・キング

妻と幼い子ども二人と共にとある田舎町へ引っ越し、再出発をしようとするルイス・クリード。慣れない土地に不安を感じていたが、ほどなく気のいいジャドという老人と親しくなる。そんなジャドの土地案内の中に、墓標が同心円状に並べられた奇妙なペットの共…

『アイ・アム・レジェンド』 リチャード・マシスン

またまたマシスン。何といってもリーダビリティの高さがいいんだよなあ。ホントに読者を楽しませてくれる。 夜になると奴らがやってくる。ネヴィルはドアの表にニンニクをぶら下げ、孤独に耐えながら夜が明けるのを待つ。悶々、鬱々としてアルコールに溺れな…

『ヒー・イズ・レジェンド』 クリストファー・コンロン編

『運命のボタン』に引き続き、マシスンものを読む。こちらはトリビュート・アンソロジー。原書より収録短編が少ないらしいのは残念だが、話題性豊富な顔ぶれがずらり。(○が特に面白かったもの。<>内は元ネタとなったマシスンの作品)「スロットル」ジョー…

『運命のボタン』 リチャード・マシスン

マシスンもまだまだ読んでいないので、この本はちょうどいいタイミング。文句なく楽しめる実にリーダビリティの高い一冊。前半は短めのシャープな作品が並んでそれも悪くないのだが、後半には少し長めの傑作が並んで大満足。いいですよーこれ。特に気に入っ…

『怪奇礼讃』 中野善夫・吉村満美子編

19世紀末から20世紀前半にかけての怪奇小説アンソロジー。この手の本格怪奇小説アンソロジーはそれほど読んでいないが、雰囲気のある作品ばかりで非常に面白かった。短めの作品が多くて読み易いのも初心者に有難い。以下特に印象に残ったもの。「塔」マーガ…

『ラヴクラフト全集1』 H・P・ラヴクラフト

初めてちゃんと読むラヴクラフト。海や宇宙からやってくる化け物の奇怪さとともに人間が変貌していく恐ろしさがポイントなのね。話の筋というより、こってりとした描写が持ち味でしょうか。「インスマウスの影」 ちょっとしたきっかけからマサチュセッツ州イ…

『幽霊狩人カーナッキの事件簿』 W・H・ホジスン

有名な心霊探偵もので作者は『異次元を覗く家』がおぼろげな記憶ながら面白かったW・H・ホジスンということで、かなり期待して読んだがちょっと期待し過ぎちゃったかなあ。すごくつまらないというほどではないのだが、意外と読み進むのに苦労してしまった。…

『金剛石のレンズ』 フィッツ=ジェイムズ・オブライエン

知る人ぞ知る名短編集の復刊である。とはいえ、再刊されるまで本書のことはあまりよく知らず、19世紀中頃の早世した作家であることも今回初めて知った。特に古い小説の読書経験値が乏しい当ブログ主には、19世紀というと以前読んだ『ディケンズ短編集』ぐら…

『ずっとお城で暮らしてる』 シャーリー・ジャクスン

主人公メリキャットは姉のコンスタンス(と伯父ジュリアン)と一緒にお屋敷に住んでいる。両親や弟(と伯母)はそこで6年前に死んでしまった、コンスタンスの料理による砒素中毒で。それ以来周囲の人々からは敬遠され、しばしば嫌がらせを受ける毎日。好きな姉と…

『二十世紀の幽霊たち』 ジョー・ヒル

評判の本である。スティーブン・キングの息子さん、ということで「親父さんの本も大して読んでもないんだよな・・・」と読むのに変な迷いがあったのだが、まあ世代はジョー・ヒルの方が近いし‘奇妙な世界の片隅で’でも紹介されているように異色作家短編集に…

『ハイネックの女』 小松左京

海野十三を読んで、その後の日本SFとの違いをちょっと比べたくなって、たまたま通りがかった古本市で見かけた小松左京の<女>シリーズの一冊を購入。<女>というタイトルがついているだけが共通の、話それぞれは関連のない一話完結のホラーっぽいシリーズ…

怪奇探偵小説傑作選5海野十三集 三人の双生児

さて海野十三を遅ればせながら今回初めて読んでみた。少年向けのものやスパイもの戦争ものなど多くの作品があるのでこの一冊だけで何かをいうのもなんだが、科学的なアイディアを中心にすえた時に乱歩に似た官能的猟奇的なSFミステリを集めたこの短編集は初…

『筋肉男のハロウィーン〜13の恐怖とエロスの物語〜』 ミシェル・スラング編

さあのうずの実家も神奈川県なのだが、その近所には元々本屋が多くなかった。その昔中学から高校時代帰り道によく寄ったのは古くからある商店街にある(新刊の)本屋と古本屋だった。いずれも小さかった。古本屋の方はたぶん30年近く前からあった。品揃えは…

『グランダンの怪奇事件簿』 シーバリー・クイン

怪奇探偵物はおそらくその筋の人が列挙すればいくらでも出てくるのだろうが、それほど詳しくないので、津原泰水の『蘆屋家の崩壊』が真っ先に思い浮かんでしまうぐらいだ(アレは面白かった!)。さてさて1920〜30年代の‘ウィアード・テールズ’で書かれていた…

『セル』 スティーヴン・キング

数週前にJRに乗っていたら中吊り広告に、「新連載小野不由美原作『屍鬼』」だとか、「乙一×荒木飛呂彦」だとかなかなか興味をそそる見出しの雑誌が並んでいて、買ってみたジャンプ SQ. (スクエア) 。個人的には少年漫画誌(何だろうと思うが)、を買ったのは…

異形コレクション『オバケヤシキ』

中学・高校と学園祭でお化け屋敷をやっていた。 映画「キャリー」も「エクソシスト」も「オーメン」も怖くてみられない臆病者がちょっとしたきっかけで驚かす側になったのだから変なものだ。 担当は狼男(平井和正にはまっていたせいである)。暗闇の中で、や…

『千の脚を持つ男』 中村融編

The Monster Bookという英題もついている、中村融編の怪物アンソロジー。当然楽しくならないわけがない。あとがきも心なしかお気に入りの作品を並べて遊んでいる視点がいつもより強いように感じられる。解説でウェルズ「海からの襲撃者」やバーカー「父たち…

『ジャクリーン・エス』血の本? クライヴ・バーカー

物凄く好きというわけではないが、何となく気になるクライヴ・バーカー〈血の本〉2冊目(本当はスプラッターものは映画をはじめやや守備範囲外なのである)。これも時々顔を覗かせるナンセンスすれすれの歪んだユーモアに満ちた視覚的イメージとスプラッターを…