‘崖の上のポニョ’

 先日、子供と観に行った。もう既に各所で語られているものだが、やはり面白いですね。
 うっかりと浜辺へ上げられてしまった<魚の子(?)>ポニョが、その時に助けられた宗介くんのことを好きになり人間になりたいと願う、というお話。
 宗介くんは5歳という設定なので、基本的には幼児にもわかる筋立てになっている。その分(よく言われているように)うるさい整合性をかなり大胆にカットした謎の多いつくりになっている気もするが、こうしたことを好き勝手に思いきりできるところが巨匠らしさなのかもしれない、というようなことを思った。何はともあれ、うねうねとした水の描写がこれまで観たことがない感じで凄い。J・G・バラードの「×××世界」のようなシーンもあったなあ。あとポニョのお母さんは時々大きくなってなんだか『調停者の鉤爪』のウンディーネを思い浮かべた。