『赤目四十八瀧心中未遂 』車谷長吉

おすすめに従い、また破滅型私小説
訳ありで尼崎にやってきた中年男。牛や豚の臓物をさばく仕事をアパートで行なう。そのアパートには美しい女がいたが・・・。
解説にもあるように(関東人からみると)関西弁によって強烈な異世界が構築されている。そして圧巻なのは後半で、死と隣り合わせの逃避行の緊迫感はただならぬものがあって、頁をめくるのももどかしいほど。