‘Deathbird Stories’ Harlan Ellison

 はてどれくらいかかっただろうか。いや大体大部分の作品が理解出来ず・・・orz
ということで元々個人用読書ブログなわけだが洋書となるとますます備忘録仕様。1975年の短篇集。

‘Intoroduction: Oblations at Alien Altars’  もうとにかく前書きから熱いクドい速い(?)。何かとてつもなく新しいことが起きそうなことは伝わってくる。

‘The Whimper of Whipped Dogs’ で、各作品に意味深な巻頭言がついている(これがまた難しいんだなあ)。作品としては暴力への欲望を描いたものなのかしらん。NYが舞台。

‘Along the Scenic Route’ カーレースSF。独特の文体(例えば強調するのに普通の作家が二回言葉を繰り返すとすればエリスンは三回繰り返す、みたいな)が疾走感を演出。

‘On the Downhill Side’ ユニコーンが出てくるファンタジー。New OrleansとNYが出てくる。

‘O Ye of Little Faith’ よく分からず。

Neon’ 機械化された人間の生活のひとコマみたいな?

‘Basilisk’ これもよく分からず。現実世界と異世界を意識が行き来する話なのか?

‘Pretty Maggie Moneyeyes’ 翻訳で読んだのでパス。

‘Corpse’ これもNYが舞台。文芸関係者のわびしいエピソードや大量の交通事故犠牲者や人種問題の話が出てくる。猿はメタファーで全体は非SFとしも読める?

‘Shatterd Like a Glass Goblin’ これは薬物依存症の話かな(エリスン流‘暗闇のスキャナー’?)。これも妄想がらみの非SFとしても読めるか。

‘Delusion for a Dragon Slayer’ これも現実世界と異世界を移動する話なのかなあ。これにもマンハッタンとか出てくる。

‘The Face of Helene Bournouw’ これまたNY。有名な童話が下敷き?オチはコミカル?

‘Bleeding Stones’  冒頭の化学用語をちりばめた描写がハッタリが効いていていい感じ(ニューウェーヴらしい)。ホラー、なのかな。どうやら全体が神をテーマにした短篇集のようなんだけど、この作品はまだ分かった方かな(少なくとも表面上は)。これもNY。

‘At the Mouse Circus’ これは全然分からなかつた・・・。

‘The Place With No Name’ これも異世界へ移動する話?いろんな国の古典文学への言及あるが(Rig-VedaとかHeiji Monogatariとか)、Osai nai Komitaってなんだろ。

‘Paingod’ 痛みの神?東洋的なイメージがあるのかな。これも難しいなあ。

‘Ernnest and The Machine God’ これは多少分かった(笑)。人の心をあやつれるようになった美女の運命といった話。これはNYものではなく、地方で車がエンストするという対極的な光景が登場。

‘Rock God’ 石にちなんだ神々のイメージとマンハッタンの高層ビルが重ねられた話なのかな。

‘Adrift Just Off the Islets of Langerhans: Latitude 38° 54' N, Longitude 77° 00' 13" W’ ランゲルハンス島ってどんな島かな!?で、行ってみた!という話(が一部)。本当に行くとは思わなかったYO!全体としては理解が追いつかなかったのだが、ちょっと叙情的な印象深い場面もあったりして再読したいところ。

‘The Deathbird’ これまでちゃんと読んだことがなかったのでほぼ初読。これも難しい・・・。実験的な手法が緊迫感を高めていて、泣かせるアーブーの下りとのコントラストがきちんとはまっていることは分かった。これも再読したいところ。

というわけで‘The Whimper of Whipped Dogs’ ‘Along the Scenic Route’‘Corpse’  ‘Shatterd Like a Glass Goblin’‘Ernnest and The Machine God’ あたりが多少分かったかな。ディッシュにしてもディレイニーにしてもエリスンにしてもアメリカンニューウェーヴSFにはNYは重要な場なのかな。