『ハルシオン・ローレライ <宇宙飛行士グレンジャーの冒険>』 ブライアン・M・ステイブルフォード

 ちょっと斜に構えた宇宙飛行士が遭難し九死に一生を得たものの借金から危険な宝探しを引き受ける。
 といったような話。遭難時に乗り移られた精神寄生体とか神経接続で飛行士と一体化する宇宙船とか死なせてしまった同僚の妹とか自殺願望のある宇宙人とかひとひねりしたい道具立ては悪くないものの全体に疾走感や高揚感に乏しい。表紙はいいのに残念な一冊。