映画‘暗黒街の弾痕’

 職場に近い新橋文化劇場、時々利用していたが最近上映する映画のセンスがいいと一部で評判になっている。たしかに普通の2番館ではないようなシブいチョイスをしているような気はする。なかなか実際には頻繁には行けないのだが・・・。

 基本的に映画は疎い方だが、フリッツ・ラングは興味がある。話がへヴィだし、映像も惹きつけられる。ということで、その新橋文化でラングをやるということで多少時間があったので‘暗黒街の弾痕’観てきた。
 模範囚として刑期を終えた男を待っていた女。トラックの運転手として再出発するはずの男だったが、世間の目は冷たく、やがて男は銀行強盗の嫌疑がかけられてしまう。
 現代は‘You Only Live Once’であんまり暗黒街の話じゃないっす(笑) この二人の幸薄い関係が話の軸。やっぱりいいですよ、ラング。ミステリ仕立てで飽きないし、現代からするとオヤッ?となる展開も無くは無いが、短い時間(90分弱)でテンポよく話が進む。一般市民の心の暗黒面を容赦なく暴きだすところもしびれる。そして何より映像がいい!銀行強盗のシーン、スモークを使ったシーン、雨の車のシーンとかどんどん出てくる。多少映像の悪い部分もあるけど大満足(実は劇場ラング初体験)。
 5/4からのビッグ・ヒートも是非観たい!(ということで本作は5/3まで)

※追記 そうか!これはボニ―&クライドを扱った最初の映画なのか。全く不勉強恥ずかし。それならノワール的な要素はあるかなあ。でもこの映画の主人公は世間の無理解から反社会的になるという内容でやっぱりノワールっぽくはないなあ。もう少しノワールを追って考えたい。しかし何年かかるやら・・・(苦笑)