「地球に落ちてきた男」DVD視聴

 名高い作品を初見。心に沈みこむような切ない映画だ。
 
 水を求め宇宙からやってきた男は最新技術により大金を得る。地球に恋人も出来た彼だが、故郷の星に残した妻子を思い宇宙船の建造に乗り出すが・・。
  
 この世の人間とも思えないほど美しい若き日のボウイは同時に深い孤独とどこか超然とした空気を漂わせ、これ以上ないほど宇宙人役がはまっている。アメリカの地方ロケーションの映像も素晴らしく、特殊効果はやや古めかしいものの、説明的ではない幻想的な演出で、全く古く感じられない。それにしてもあくまでも受け身で周囲を傷つけることなく、自らばかりが苦しめられ、地球から逃れられなくなる主人公があまりに辛い胸を締め付けられるような作品だ。辛い名品である。
 
 特典映像も興味深く、相手役の女優キャンディ・クラークがキャスティングなどで重要な役割を果たしていたことなど興味深かった。監督のニコラス・ローグは他の作品も観てみたいな。SF映画の監督であるボウイの息子ダンカン・ジョーンズはこのロケに同行していたらしく、生粋のSF人生だなあ。

※追記 結構ヌードが出てくる映画だった(笑)。あと中盤の謎の日本趣味とか、そこに顕微鏡を持ってくる異質なものを組み合わせるというシュールレアリスムの典型のようなパターンもなかなか興味深い。70年代テイストともいえるのかな。