最近観た映画

最近映画を3本観たので雑感。

パシフィック・リム」 稀代のオタク監督による怪獣&巨大ロボ映画。どことなくこじんまりとしたB級風味含めとにかくシンプルに高揚感を出すことにしたつくりが大正解で、非常に楽しい映画だった。まああんまり語ることのない、幸福感につつまれたそういう映画。

ローン・レンジャー」 大元のTVシリーズのノリがよく分からないが、「ウィリアム・テル序曲」のところとかある程度原典をふまえてるんだろうなあ 。きっとコミカルなタッチで今の時代に合わないところを修正してるんだろうと(勝手に)思ってる。ともかくも狂言回しトント役待ってましたの白塗りジョニー・デップが口伝えで子どもに語るという構造から始まり、周到な伏線に基づいて、棺桶に片足をつっこんだような連中(主役の二人に身の毛もよだつブッチ、象牙の脚を持つレッドや白馬も入れてもいいかも)を筆頭にファンタスティックな世界がスペクタクルに繰り広げられる快作。ネット上では長いだとか中盤緩慢だとかいう意見も散見されるけど、素晴らしい作品と思うよ。アメリカで興行成績不振だった不幸は、ラジオドラマ〜コミックを経てという流れらしく明るい荒唐無稽さを有する(主人公があのマスクだもんなあ)ために、基本西部劇であるながら「ジャンゴ」のようなシリアス系の西部劇復権ともう一つ連動しなかったことにも一因がある気がしてならない(西部劇やローン・レンジャーに詳しくなく、誤解だったらスミマセン)。それでも荒野・馬・銃・機関車と西部劇の映像的なフォーマットの偉大さを今更ながらに知る。ニューメキシコのロケは実に美しいし、終盤のアクションはホントにすごいのでお時間のある方は是非とも。

スター・トレック イントゥ・ダークネス」 まずは楽しんだけど・・・しまった「カーンの逆襲」関連作品らしいが、観てない。ちゃんと符号がいろいろあるらしいんだよなあ、残念。それはともかく、前回からのJ.J.エイブラムスによる若いクルーが縦横無尽に動きまくるアクティヴな新路線の魅力は今回も同様であった。カーンのベネディクト・カンバーバッチはさすがの存在感だったが、もう少し酷薄なキャラクターを予想していたが、アクションしまくりのパワフル路線だった。満足な作品だったよ。