TV視聴‘エターナル・サンシャイン’

 ユニークな発想で人気の脚本家チャーリー・カウフマン。ただこちらはたいして映画の数をみていないので、興味はありながらチャーリー・カウフマン脚本といっても、みたのは‘マルコヴィッチの穴’だけ。あれは15分間だけマルコヴィッチの脳に入るという変な話だったが、こちらは脳から記憶を消す話。少し前に録画したものをみた。
 内向的なジョエルと奔放なクレメンタインは強く惹かれあいながらも喧嘩が耐えない。傷つけあった末に、ジョエルはいよいよクレメンタインの記憶を消す決心をするが・・・。
 思っていたより湿っぽい話。記憶を消そうと一旦思うが、その治療の途中で気が変わったために、脳の中で治療者から二人が逃走するというアクションになるというアイディアは秀逸だが、冬の風景を中心とした全体に抑えたトーンの画面と二人の恋愛をめぐる重めのやり取りでカラッとした味わいに欠ける。本来はドタバタ・コメディになるような話のはずだと思うんだけどなあ。記憶を消す治療をしているクリニックの人間模様もなんだかヘヴィだし。指輪のイライジャ・ウッドがクリニックの変態助手を演じていたのには笑ったけど。
 実は‘マルコヴィッチの穴’も想像していたよりスケールの小さい話で、つまらなくはなかったがいまいちノれなかった。話を聞くと面白そうなんだけどみるとどうも趣味が合わない、自分にとってはそんな感じのチャーリー・カウフマン映画である。