2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『栞と紙魚子』?〜? 諸星大二郎 

テレビドラマにもなった有名シリーズだが、マンガ全般にご無沙汰だったので、これが10年以上も前からある諸星大二郎のシリーズものだとは割合最近まで知らなかった。数ヶ月前に読んだ自選短編集の中の「生首事件」で、シュールでコミカルな要素がいい感じだ…

時の移ろい

ファラ・フォーセットとマイケル・ジャクソンが相次いで亡くなるとは。どちらも70年代末から80年代前半のグラマラスなあるいはゴージャスなアメリカの顔といった存在だった。どちらに対しても熱心なファンではなかったが世代的にいろいろ浮かんでくる。ファ…

‘ベスト・イン・スリー・ディグリーズ ’

昨年ノーマン・ジェイのコンピレーションを買ってから、突然フィリー・ソウルに目覚めてしまい、その後‘ラヴ・トレイン:フィリー・ソウルの全て ’を購入して、中古のベスト盤を中心だがさらに様々なグループのCDを買い続けた。その中でビリー・ポールとスタ…

‘漂流 本から本へ’

朝日新聞で連載中の筒井康隆のエッセイ‘漂流 本から本へ’が大変面白い。毎回、少年時代に読んださまざまなジャンルの本(日本作家、海外作家を問わず、もちろんマンガも入る)がその頃の思い出とともに語られるというもので、一種の自伝にもなっている。もとも…

『トーノ・バンゲイ』 H・G・ウェルズ

少年の頃のフィッツジェラルドも読んでいたという本書(『ベンジャミン・バトン』の解説より)。SFの父ウェルズの代表作で偽薬をめぐる成功と破滅の物語らしいと聞いて、その奇妙なタイトルと現代的な題材に俄然興味がわいていた。すると、とある古本市であっ…

映画‘スター・トレック’

観ようかどうしようか迷っていたのだが、SFマニアではない友人にすすめられたので観てきた。予想以上に面白かった。SFマガジン7月号の監督(J・J・エイブラムス)インタビューによるとシリーズ化の構想もあるみたいだから、また観ちゃうだろうなあ。 スター・…

CKB “SOUL TOUR 009” @ Zepp Tokyo

日が変わったので、昨日のことになる。久しぶりのライブということで緊張気味の剣さんであったが、もちろん最高でした。読書系ブログだからそれほど多くのCKBファンが読んでいるとも思えないが、演奏曲を書いてまっさらの状態でこれからライブに行きたい人が…

『クルーイストン実験』 ケイト・ウイルヘルム

先日ル・グィンを読んだが、フェミニズムSFといえば他にケイト・ウイルヘルムを思い出す。というわけで、これまでほとんど読んだことがなくて(アンソロジーの短編ぐらい)積読していたウイルヘルムを初読気味でトライ。いやー面白かったですよ。高い評価を得…

『異端の数ゼロ』 チャールズ・サイフェ

久しぶりの科学ノンフィクションである。これは1999年に原書が出て、2003年に翻訳が既に出ていたというのだから、あまり新しい本ではないのだな。数学の本だからそう簡単には古びるわけではない(だろう)から、まあいいか。著者はサイエンスライターだそうだ…