2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『超弦領域』 年刊日本SF傑作選2008

2007年の日本SFベスト『虚構機関』に続いて、無事に2008年版の『超弦領域』が登場。して早2か月、ようやく読了。全体の感想は後で。○が特に面白かったもの。※追記9/7 うわ「One Pieces」が抜けてたよ!慌てて入れる。「ノックス・マシン」○法月綸太郎 機械に…

『空飛ぶ馬』 北村薫

直木賞受賞記念で初めて読んでみた(これだけ有名な作家でもこんな読者がいるんだからやっぱり作家にとって賞というのは大きいんだろうなあ)。期待通りの面白さでありました。 主人公は読書にふけってばかりの十九歳の女子大生。身の回りのちょっとした事件や…

『宇宙怪人ー少年探偵』 江戸川乱歩

昨年末から出ている<少年探偵>シリーズの懐かしい装丁での文庫版。以前から気になっていたのだが、今回初めて購入。表紙の絵は柳瀬茂(今まで意識してなかったけど)で、もうこの絵柄だけでいろいろ思い出す。多くのミステリやSFファンのご多分にもれず、こ…

ミュージックマガジン9月号 CKB特集

最近は時々しか買わないミュージックマガジンだが昔はずいぶん影響を受けていた。元編集長中村とうようの世界中の幅広い音楽を聴きこんできた優れた批評耳で、特に80年代から90年代初頭レゲエの台頭や世界中のポピュラー音楽が聞かれるようになる一方でロッ…

CKBバックナンバー感想その2〜そのあと編〜

CKBバックナンバー感想の続き。○“Brown Metallic”(2004年6thアルバム)☆☆☆☆ このアルバムは発売後そんなに経っていないうちに聴いたと思う。とにかくめちゃくちゃクールなファンク‘Midnight Cruiser’が曲に加えて未来的かつ刹那的な歌詞もカッコよくて、大…

CKBバックナンバー感想その1〜CKBとの出会い編〜

CKB、CKBなんて今はいっているけど実は2003年にファンになったばかりなのである。それどころか以前には一回は聴いた上で好みに合わないとパスしたことすらある(以下に記述)。 音楽雑誌などで、子供のころ育った横浜にかなりイケてるバンドがあることを…

‘ガール!ガール!ガール!’と凄すぎるCKBブログ

CKBのホットな新作“ガール!ガール!ガール!”についてゆっくり感想を書こうと思っていたら、剣さん自身からこれまでのアルバムの自己評価の発表というとんでもないものがCKBブログにアップされてしまったので、いちファンとしていてもたってもいられ…

『歌の翼に』は9月刊行予定

少し前に情報がアップされていたのでご存じの方も多いと思うが、ディッシュ『歌の翼に』がようやく出そう。なるほど<未来の文学>に組み込まれたということなのね。いずれにしても良かった(今度は『ダールグレン』の方が心配になったり)。

‘Girls!Girls!Girls!’は‘ガール!ガール!ガール!’

「ズ」は外して読んで下さいとのこと。 到着しました!予約していたCKBの新譜‘ガール!ガール!ガール!’上記のCKBブログで前倒しリリースとして今日店頭に並んでると書いてあったけど、Amazonの予約分も今日届いてるなんて嬉しいサプライズ!まだ聴きはじめ…

『麗しのオルタンス』 ジャック・ルーボー

レーモン・クノーらの実験文学集団ウリポのジャック・ルーボーによるメタ・ミステリ。 ヒロインは(パンツをはき忘れた)美しく惚れっぽい哲学専攻の女子大生オルタンス。彼女の住む街には、彼女に魅せられた語り手(の一人?)モルナシエ、彼女(や道行く女性)に…

知らなかった

SFマガジン9月号で、ロックなどで有名な音楽評論家萩原健太がミステリ・マガジン編集部にいたことや中島梓バンドのメンバーだったことを知る(難波弘之の追悼文)。へー。(ちなみに栗本薫はあまり読んでいません。そのうちミステリの方は読んでみようかな。) …

SFオールタイムベスト100@SF本の雑誌

やっぱりSFファンなので「SF本の雑誌」は購入。そのSFオールタイムベスト100の話。横並びのSF百選のような形式ではなく作品の順位をつける方が盛り上がるが、それには多くの人が投票して得票数を物差しにするというのが公平なはず。ただそうして選ばれるベス…

『ガダラの豚』 中島らも

作者の代表作の一つで、日本推理作家協会賞受賞作。 主人公はアフリカの呪術研究で有名人になった大学教授大生部多一郎。以前フィールドワーク中に事故で娘を失った過去があり、それからアルコール依存症になってしまった。マスコミの寵児である彼は、超能力…

『幽霊狩人カーナッキの事件簿』 W・H・ホジスン

有名な心霊探偵もので作者は『異次元を覗く家』がおぼろげな記憶ながら面白かったW・H・ホジスンということで、かなり期待して読んだがちょっと期待し過ぎちゃったかなあ。すごくつまらないというほどではないのだが、意外と読み進むのに苦労してしまった。…