2011-01-01から1年間の記事一覧

Merry Christmas

遅ればせながらやっぱりクリスマスらしい記事をいれとくか。今年はLabelleの凄さを知ったので、こんな感じで。

『希望』 瀬名秀明

希望 (ハヤカワ文庫JA)瀬名 秀明早川書房発売日:2011-07-08ブクログでレビューを見る» 瀬名秀明の第一短篇集(連作を除く)。どちらかというと落ち着いた科学者作家といったイメージが強い著者だが、挑発的でチャレンジ精神に富んだ熱い一面を感じさせる一冊…

『旧約聖書 創世記編』 R.クラム

旧約聖書 創世記編R・クラム静山社発売日:2011-09-13ブクログでレビューを見る» 1960年代のアンダーグラウンド・コミックの創始者として知られるR・クラムによる創世記。活字・コミックいずれでもちゃんと聖書を読むのはじめてだが期待通り面白かった。 内…

『マインド・イーター(完全版)』 水見稜

<マインド・イーター[完全版] (創元SF文庫) 水見 稜 東京創元社 発売日:2011-11-19 ブクログでレビューを見る» 宇宙に進出した人類を待ち受ける存在マインド・イーターは不治の病を引き起こしその行く手を阻む。強力な敵に人類は絶望的な戦いを挑むが・…

『乱視読者のSF講義』 若島正

乱視読者のSF講義 若島正 国書刊行会 発売日:2011-11-24 ブクログでレビューを見る» 現在日本で最も優れたSF読みの一人である若島正先生の評論集。もちろん素晴らしい一冊である。 全体は三つのパートから成り、1.SFマガジンで連載され一回一短篇を扱う…

PINK‘ゴールデン☆ベスト ULTIMATE’

PINKのベストが出ているのをレコードコレクターズのインタビューで知り、慌てて購入。早く言ってよ〜。<誰にいってんだよ(笑) PINKという名前のミュージシャンはやたらといろいろいて紛らわしいのだが、このグループは1980年代に活躍した日本のロックグルー…

『マイロン』 ゴア・ヴィダル

マイロン (1981年) (サンリオSF文庫) ゴア・ヴィダル サンリオ 発売日:1981-12 ブクログでレビューを見る» 『マイラ』の続編。これまた不思議な作品だなあ。 前作で消えてしまったはずのマイラは1948年の映画製作現場にタイムリップしてしまったマイロンの…

『殺人者の空』 山野浩一

殺人者の空 (山野浩一傑作選?) (創元SF文庫)山野 浩一東京創元社発売日:2011-10-28ブクログでレビューを見る»創元SF文庫の山野浩一傑作選の2冊目(2冊で終了)。「メシメリ街道」 恋人の家に行こうとしたら謎の道路が出現。多少シンプル過ぎるがかみ合わな…

『鳥はいまどこを飛ぶか』 山野浩一

鳥はいまどこを飛ぶか (山野浩一傑作選?) (創元SF文庫)山野 浩一東京創元社発売日:2011-10-28ブクログでレビューを見る»日本のニューウェーヴSFの核でありながら、なかなかその作品をまとめて読むことの出来なかった山野浩一作品がなんと2冊しかも文庫と…

『大奥』 よしながふみ

大奥 7 (ジェッツコミックス)よしなが ふみ白泉社発売日:2011-06-28ブクログでレビューを見る» 既にティプトリー賞を受賞している作品で、遅ればせながら読了。噂以上の傑作。 罹患者がほとんど若い男性で異常に死亡率の高い架空の伝染疾患(赤面疱瘡−あかづ…

映画‘ミッション:8ミニッツ’

普段TwitterやBlogをフォローしている方たちの間で話題になっていたので平日夜観にいった。監督は佳作‘月に囚われた男’のダンカン・ジョーンズ。期待に違わない快作だった。 突然列車の中で目覚める男。目の前には親しげに語りかける見知らぬ美女。さらにお…

『リアル・スティール』 リチャード・マシスン

リアル・スティール (ハヤカワ文庫NV)リチャード・マシスン早川書房発売日:2011-10-14ブクログでレビューを見る»ぼくらのマシスンの短篇集がまたやってきた!ということなんだけどわりとこれ変化球。「リアル・スティール」 再読。『運命のボタン』では「四…

‘電人ザボーガー’観た!

電人ザボーガー観た!面白かった。みなさんもぜひ! (うまく感想が書けないので備忘録としてとりあえずw)

青木淳悟「鎌倉へのカーブ」

ふと仕事帰りに寄った本屋でタイトルが気になり、文藝11月号を購入(はじめてかも)。東京から鎌倉の横須賀線での帰り道にふさわしい超本格(?)<神奈川小説>だった! いろいろなところで仕事をする夫婦が鎌倉など神奈川を中心に生活にあった住みやすい場所を…

見事なラストゲーム

最終戦でリードしていた癖に逆転サヨナラ満塁本塁打をくらい、首位打者・最多勝を祝うなんてさすが横浜クオリティ(10/23追記 まだ首位打者は決まってないのね。マートンにチャンスがある。)。大抵のことは驚かないけどこれは予想をうわまわったよ。マジで感…

『プランク・ダイヴ』 グレッグ・イーガン

プランク・ダイヴ (ハヤカワ文庫SF)グレッグ・イーガン早川書房発売日:2011-09-22ブクログでレビューを見る»やっぱりイーガンは最高だった!現代SFの極北、恐るべき存在であることを再確認。「クリスタルの夜」 人工知能を育成する話でSFマガジンで読んだとき…

ウソから出たマコト

ミュージックマガジン9月号(最後のとうようずトークが載ってる。ガチで遺書になっていてドン引き。)とか、10月号の中村とうよう追悼特集(「(ドアーズ0点について)もう少し冷静になった方がいいんじゃないか」と内田裕也が言ってて笑った)とか、亡くなって刊…

『マイラ』 ゴア・ヴィダル

マイラ (1969年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)ゴア・ヴィダール早川書房発売日:1969ブクログでレビューを見る» 新潮 2011年 10月号 と映画秘宝 2011年 10月号 のゴア・ヴィダルインタビューを読んで思い立って購入し読了。 1968年に発表された性転換で女になった…

『光のロボット』 バリントン・J・ベイリー

光のロボット (創元SF文庫)バリントン・J. ベイリー東京創元社発売日:1993-11ブクログでレビューを見る» 『ロボットの魂』に続くさすらいのロボット<ジャスペロダス>を主人公とした作品。 ロボット技術が発達しているものの戦乱が続く不安定な未来社会。…

『奇跡なす者たち』 ジャック・ヴァンス

奇跡なす者たち (未来の文学)ジャック・ヴァンス国書刊行会発売日:2011-09-26ブクログでレビューを見る» 異世界構築のマエストロ、待望の傑作選(本邦初!)の登場である。もちろん最高の一冊である。「フィルスクの陶匠」 惑星フィルスクには見事な陶磁器を…

横浜トリエンナーレのあまりよくない思い出

現在開かれているイベントで、今回は行ってもいないイベントについて水を差すのもなんだが、数年経ってもやはりあれはよくなかったのではないかと思う出来事があったので書いておこうと思う。 この横浜トリエンナーレ2001年から約3年ごとに開かれている現代…

『千里眼千鶴子』 光岡明

千里眼千鶴子 (河出文庫)光岡 明河出書房新社発売日:2010-01-06ブクログでレビューを見る» 100年前の超能力騒動の話。離縁されて実家の医院に帰った御船千鶴子は生来のやさしい気質から、患者の悩み相談に応じるうちに千里眼の能力を持つことが知られる。や…

『ライト』 M・ジョン・ハリスン

ライトM.ジョン ハリスン国書刊行会発売日:2008-09ブクログでレビューを見る» 本国での評価と日本での評価にずれがある人には興味をそそられる。日本ではニューウェーヴSF作家としてサンリオで『パステル都市』が紹介されたきりだったが、本国の英国さらに…

『怪奇小説という題名の怪奇小説』 都筑道夫

怪奇小説という題名の怪奇小説 (集英社文庫)都筑 道夫集英社発売日:2011-01-20ブクログでレビューを見る» 依頼された怪奇小説の執筆がはかどらない作家。盗作を試みようとするうちに過去の思い出が・・・。 こりゃまた変な小説だな。カテゴリは空欄で(笑)。…

‘そんなこと言わないで’堺正章とクレイジーケンバンド

さて久々にCKBの話題。今回のシングルはなんと昭和の大先輩堺正章とのコラボ! なかなか楽しい雰囲気の曲で暗い世相のなか、二人の明るい歌声がじんわりしみてくる。 それから‘匕首マッキー’とはまた洒落が効いているなあ。 それにしてもマチャアキさんの歌…

横浜ひどいねえ

ベイスターズ終了のお知らせ 想像以上にチームが崩壊している。選手も監督も全く集中力がなく、チームワークも覇気もない。というかこれほど何もない状態も珍しい。ここまでひどいチームはオレが物心ついてからでもないんじゃないかな(つまり40年に一度くら…

『きつねのつき』 北野勇作

きつねのつき北野 勇作河出書房新社発売日:2011-08-25ブクログでレビューを見る» 何らかの災厄で平和な生活が一変した町で暮らす一家を描いた連作長篇。 まあSF的な設定が背景にあるのだが、それは読んだりどこかで検索すれば分かるのでどうぞ(笑)。個人的…

『ルピナス探偵団の当惑』 津原泰水

ルピナス探偵団の当惑 (創元推理文庫)津原 泰水東京創元社発売日:2007-06ブクログでレビューを見る» ルピナス学園の女子高生たちが殺人事件の謎解きをするシリーズ。「冷えたピザはいかが」 我が強く敵の多い作家が殺害された。現場に残されたピザの空き箱…

『アインシュタイン交点』 サミュエル・R・ディレイニー

アインシュタイン交点 (ハヤカワ文庫SF)サミュエル・R. ディレイニー早川書房発売日:1996-06ブクログでレビューを見る» 再読。遠未来の地球、文明の退行した世界の中、主人公たちは穏やかに暮らしていたが・・・。 1996年に邦訳され(1967年作)たが、実際に…

『犯罪』 フェルディナント・フォン・シーラッハ

犯罪フェルディナント・フォン・シーラッハ東京創元社発売日:2011-06-11ブクログでレビューを見る» 話題本。ベルリンの高名な刑事事件弁護士が現実の事件を元に書いたデビュー作にして本国でベストセラーになったという短編集。基本的に予備知識なしの方が…