2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ジャクリーン・エス』血の本? クライヴ・バーカー

物凄く好きというわけではないが、何となく気になるクライヴ・バーカー〈血の本〉2冊目(本当はスプラッターものは映画をはじめやや守備範囲外なのである)。これも時々顔を覗かせるナンセンスすれすれの歪んだユーモアに満ちた視覚的イメージとスプラッターを…

『となり町戦争』 三崎亜紀

男性なんですね。 まあSFを沢山読んできた人たちには食い足りないのはやむを得ない。なにせそんな意匠の作品ばかりを好んで読んでいる人たちなのだから。もちろんそうした人たちの一人としてもう少し何かがあればなあと思ったのが正直なところ。何かって何…

さすがに

これはありえん。数字の気前が良すぎだ。まあともかく調子はいいみたい。ああ隆がいれば今頃は・・・<いうまいいうまいそんなことよりこっちの方が重要問題か?弱小球団だけに近鉄の悪夢が。

SFオンライン消失

またまたTakemanさんのところでSFオンライン消失のことを思い出す。 1997年3月創刊(2月に準備号)、最初ではないだろうが相当初期に属するオンライン雑誌であり、「沈黙のフライバイ」のダウンロード、様々なレビューや特集などいろいろと読みどころが多く、…

ゴーレム降臨に備えて

まだゴーレム100を手にしていないが、降臨に備え『虎よ、虎よ!』を再読。いやこの暴走暴発の名作には今更ながら驚かされる。まずは復讐譚というフォーマット自体が盛り上がるし、金持ち文化の悪趣味ぶりやら意外とスクリューボールコメディっぽい演出やら結…

『黒い時計の旅』 スティーヴ・エリクソン

Takemanさんのところで言及されていたので読んでみた。 ご指摘の通り、情念に満ちた物語である。何人かの主人公の視点で語られるが、メインは出生の秘密を知り、家族を惨殺して逃亡し、果てはナチ高官(誰なのかは明らかだが、最後まではっきりとは書かれてい…

工藤2勝目

スゴいよ。あらためて。年上なんだもんな・・・。

『かまいたち』 宮部みゆき

読みやすいものをさらっといきたくなり、宮部みゆき本を(とはいってもこれまで『理由』しか読んだ事はなかたけど)。 杓子定規なジャンル談義をするとこの本は本格ミステリ、時代小説、ホラー/ファンタジーのジャンルにすっぽり納まるようなものではない。…

なぜだろう

ふと思い立ってこれまで読んでいなかった有名どころの正統宇宙ハードSFやら宇宙冒険SFやらを買いに神保町に。そして・・・。 ロバート・ホールドストックの『ミサゴの森』とマイケル・ビショップの『ささやかな叡智』がわが手に。 何かが違うような気もしな…

『擬態ーカムフラージュ』 ジョー・ホールドマン

2019年、ラッセル・サットンらのグループは海底に沈んだ謎の人工物の探査に極秘に乗り出す。 一方1931年、永らくひとりで海中にひそんでいた変幻自在の地球外生命体<変わり子>は陸にあがり人間社会に入っていくようになった。 さらに地球上には紀元前より…

ソノラマが・・・

国内外を問わずレアめのSFが出版されるようになり喜んでいたが、惑星ダルの日常で朝日ソノラマの解散を知る。刊行されている本自体が急になくなるということではなさそうだが・・・。こちらは単なる客なのでよく分らないけど、出版業界は厳しいのでしょうね…

ゲイマンの趣味

SFマガジン8月号のニール・ゲイマン「パーティで女の子に話しかけるには」だけ小品なので読む。内容は短さに比例した軽いものだが、ロックの趣味が垣間見えてちょっと面白かった。なるほどやっぱりパンクは好きなのね(アドヴァーツって知らなかったなあ)。デ…

長谷を散歩

長谷界隈をぶらぶら。 まずは紫陽花の長谷寺。40種以上、約2500株あるらしい。ついついホームページと同じ写真のアングルになってしまった。 長谷寺は険しい斜面にあるので高いところの見晴らしもよいです。 こちらにも紫陽花(笑)。誰のセンス? 宝物館は…

『銀の仮面』 ヒュー・ウォルポール

秀逸な恐怖小説集。1920−30年代の英国人気作家だが、基本的には心理劇側面が強く、一見超常的な事件が起こっても出来事の真相はその通りか判然としない(心理の反映のようにも読める)。そうした手法が時代を超えてストレートにこちらの背筋を寒くさせる。以下…

映画‘プレステージ’

観てきた♪ 今年はオールディス原作映画とプリースト原作映画を観ることが出来たんだな(しみじみ)。 こちらの方の原作はご存知『奇術師』↓。プリーストはテキストの特質を思い切り使う作風なので、映画化しても最初から原作とは違うものにならざるを得ない運…

映画‘ティファニーで朝食を’(TV視聴)

NHK-BSでやっていたので観た。 なんとなく原作とは違いそうだと思っていたのだが、予想通りだった。原書で読んだので細かい筋には自信がないが、おおむね流れは同じだったように思う。ただ肝心なところやら演出やらで原作のダークな部分が丁寧に排除されてお…

文學界6月号

いわゆる文芸誌なんてほとんど買わないから、文學界を買うのは初めてだと思う。もちろん円城塔の「オブ・ザ・ベースボール」が目当て。主人公は、年に一回百人ほど人が降る町のレスキュー隊員である。レスキューするのだから、せめてグローブを持ってほしい…

いまさらながらcosmicolor

SFファンがスタートレックファンである☆Takuのm-floを好きでも何の不思議もないだろうけど、あまりにこのアルバムが素晴らしいので毎度毎度のいまさらは承知のうえで記録の意味もあり書いておく。 LISAの腰の据わったrapが好きだったので、彼女の脱退後のlo…

『10ドルだって大金だ』 ジャック・リッチー

『狼の一族』で読んで以来ジャック・リッチーが気になっていたので、短編集に手を出した。解説では‘クールな魅力’とあるが、そうした冷たい感じよりもむしろ親しみやすいとぼけた味わいが感じられ、それが人気の理由だと思う。いずれにしても肩の凝らないカ…

『Self-Reference ENGINE』 円城塔

話題の本なので手を出した。意外と流行りものも気になるのであった。 フクザツなことは分からないので、結局のところ大層よく分からない話ではあった。 しかし楽しめなかったということはなく、ひんやりとした冷たい笑いの漂う奇想小説といった楽しみ方もで…