カポーティ

もちろん

もちろん村上春樹訳『ティファニーで朝食を』が出たのは話題なのだろうなあ。 ようやっとのレベルだけど原書で一度読んだから、まあ読み直すとしてもまずは原書の方にしたいと思っていて、いまのところ購入は考えていない。だけどあとがきだけ読んでみた。そ…

DVD‘冷血’

久々のカポーティネタである。ようやくみますた。1967年作、映画の‘冷血’。 ダークでへヴィといった印象の強い作品である。原作に忠実に筋を追っていて、派手な演出は特にない。しかしひとつひとつのシーンが心理描写を含め丁寧に描かれ、今からみるとそれ…

映画‘ティファニーで朝食を’(TV視聴)

NHK-BSでやっていたので観た。 なんとなく原作とは違いそうだと思っていたのだが、予想通りだった。原書で読んだので細かい筋には自信がないが、おおむね流れは同じだったように思う。ただ肝心なところやら演出やらで原作のダークな部分が丁寧に排除されてお…

‘Music for Chameleons’ Truman Capote

細々と読み進みようやく読了。3ヶ月くらいかかったかなあ。とはいえ、こちらが怠惰で英語力が乏しいだけで、基本的に読みやすい。会話の部分は、シナリオのように誰のセリフかわかるように書いてあるし。いちおうノンフィクションという触れ込みだが、小説の…

Breakfast at Tiffany's Truman Capote

頑張って原書で読んでみた。ちなみに原書読了はこれまで数冊程度)。翻訳で作者固有のモチーフを飲み込んでいたからか単語が平易なのか、思ったより理解できた。 韻や語呂合わせが頻繁に登場しており、文章のリズムが(ノーマン・メイラーが裏表紙で指摘するよ…

映画‘カポーティ’

映画‘カポーティ’を初日から観にいった。(とりあえず観にいくのに多少時間のかかる地域に住んでいることを告白しておく) 正直客の入りは初日にしては今ひとつ。うーん大丈夫なんでしょうか。 で、肝心の出来なのですが可もなく不可もなくといった感じ。フィ…

『夜の樹』 トルーマン・カポーティ

美しく儚く歪んだ世界。ほとんどが20代前半で書かれているのが信じられない。作品の完成度もそうだが人間の暗い部分に対する底知れぬ洞察力がとても若者のものとは思えない。 「ミリアム」「夜の樹」にはいずれも孤独な女性の静かな時間をおびやかす侵入者が登…

『トルーマン・カポーティ』『叶えられた祈り』

トルーマン・カポーティ〈上〉 〈下〉 おびただしい証言によりカポーティの人物像に迫る本。無邪気すぎる上昇志向とその挫折といったまさにフィクションのような人生がかいま見られる。派手好きで自己顕示欲が強い一方で南部出身のコンプレックスの強い小男…

『冷血』 トルーマン・カポーティ

映画を観る前の予備知識アップのため、カポーティ強化中。 で、この<ノンフィクション・ノヴェル>は現代ジャーナリズムに相当な影響を与えたらしい。実際、例えば同テーマの犯罪実録本は山ほど出ていて、本書の後半での犯罪心理の分析などはありふれている…