Breakfast at Tiffany's Truman Capote

 頑張って原書で読んでみた。ちなみに原書読了はこれまで数冊程度)。翻訳で作者固有のモチーフを飲み込んでいたからか単語が平易なのか、思ったより理解できた。
 韻や語呂合わせが頻繁に登場しており、文章のリズムが(ノーマン・メイラーが裏表紙で指摘するように)良い。もちろん翻訳の難しさもうかがわれる。いかにもカポーティらしい都会の孤独が描かれたちょう有名な表題作、会話のクオーテーションマーク(‘や“)なしが効果的な陰鬱で残酷な男女の物語‘House of Flowers’、刑務所に新しくやってきたギターをひく若者をめぐっての‘A Diamond Guitar’、これまたらしい(たぶん)南部を舞台にした老嬢と少年のクリスマスストーリー‘A Christmas Memory’、どれも楽しめた。勉強になるのかも知らんけど、当面は本書の訳本を読む予定はなし。