2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『ハーモニー』 伊藤計劃

『虐殺機関』同様大変面白かった。 21世紀になって大量に造られた新型の核弾頭は、2019年に北米を中心とする英語圏での大暴動<大災禍>により、第三国家に流出した挙句、結局世界各地の紛争に使用されてしまった。その後に未曾有の癌・ウィルス感染などの危…

『緑の星のオデッセイ』 フィリップ・ホセ・ファーマー

フィリップ・ホセ・ファーマーの長編を初めて読んだ。 遠い未来の銀河系で、地球人(と地球外人とその混血)は生存可能な星に散らばって住んでいるが、宇宙旅行可能だった技術は忘却の彼方でどこの文明も退化した状態。そんな中宇宙船の事故にあった、主人公で…

メリークリスマス

メリークリスマス、ということで一曲。 最近なぜか突然はまって聴きまくりCameoのSparkle。この手のバラードは癖になると止まらず何度も何度も聴いてしまうのだ。

『地球の静止する日』(角川文庫版)

創元文庫版と同名異本ということになる。ややこしいことに、映像化されたSF作品のアンソロジーでレアなものを収めたという意味ではどちらも同じ様な企画。で、本書の方は最近リメイクの企画が立ち上がったものを集めたとのこと。さらに解説によると、この本…

‘シティ・オブ・ゴッド’TV視聴

もう公開から随分経っているが、CSでやっていたものを録画してようやく視聴。 世界的に名高い美しい観光地リオ・デ・ジャネイロ。一方、貧困にあえぐファヴェーラというスラム地区では麻薬売買や殺人が日常化し、小さい子供たちが銃を手にし、ギャングになる…

『宇宙創世記ロボットの旅』 スタニスワフ・レム

レムもまだまだ未読が多いのだが、とりあえず薄めのこれを読了。 万能のロボット二人(二体?)連れトルルとクラパウチュスが宇宙を旅して数々の究極の難題に挑戦していく、というお話。星をつくったり消したりするのも軽々、という力の持ち主たちだけに、哲学…

12月の新刊やら近刊やら

いろいろある。自分のために整理。○金剛石のレンズ フィッツ=ジェイムズ・オブライエン 創元推理文庫(新刊)○TAP グレッグ・イーガン 河出書房(新刊)○大森望・日下三蔵編『虚構機関 年刊日本SF傑作選』 創元SF文庫(近刊)○ハーモニー 伊藤 計劃 早川書…

早起きハイキング

今日は早起きをして、紅葉を見に源氏山公園へ。 オレンジや赤に染まった紅葉が美しかった。 例によって巧く撮れていないが、色のグラディエーションが綺麗。日本語ではどういう言葉が適するのだろう。 源氏山公園を後にして、佐助稲荷の裏を通って大仏切通し…

『ずっとお城で暮らしてる』 シャーリー・ジャクスン

主人公メリキャットは姉のコンスタンス(と伯父ジュリアン)と一緒にお屋敷に住んでいる。両親や弟(と伯母)はそこで6年前に死んでしまった、コンスタンスの料理による砒素中毒で。それ以来周囲の人々からは敬遠され、しばしば嫌がらせを受ける毎日。好きな姉と…

TV視聴‘エターナル・サンシャイン’

ユニークな発想で人気の脚本家チャーリー・カウフマン。ただこちらはたいして映画の数をみていないので、興味はありながらチャーリー・カウフマン脚本といっても、みたのは‘マルコヴィッチの穴’だけ。あれは15分間だけマルコヴィッチの脳に入るという変な話…