スタニスワフ・レム

『泰平ヨンの航星日記 改訳版』

さてさて遅ればせながら読了。これも『回想記』と同じ様に短篇集なんだな。というわけでノリは『回想記』とあまり変わらない。以下、感想(○が特に面白かったもの)。・序文など 本編まで4つも続く(序文、第三版への序論、増補改訂版への序文、資料に関する…

『砂漠の惑星』 スタニスワフ・レム

6年前に消息をたった宇宙巡洋艦コンドル号捜索のため<砂漠の惑星>に降り立った無敵号が発見したのは、無残に傾きそそりたつ変わり果てた船体だった。(裏表紙の紹介より) 久々にバリバリのハードSFを読んだという感じ。レムはユーモアものとシリアスも…

『泰平ヨンの回想記』 スタニスワフ・レム

ベイリーのロボットものを読んだらレムのユーモアものを読みたくなって積読本に手を出した。これはたしか出先(広島だったと思う)の古書店でレムの文庫が安く並んでいたので何冊かまとめて買ったんだな。10年くらい前かな。 閑話休題。泰平ヨン、初めて読んだ…

『宇宙創世記ロボットの旅』 スタニスワフ・レム

レムもまだまだ未読が多いのだが、とりあえず薄めのこれを読了。 万能のロボット二人(二体?)連れトルルとクラパウチュスが宇宙を旅して数々の究極の難題に挑戦していく、というお話。星をつくったり消したりするのも軽々、という力の持ち主たちだけに、哲学…

『大失敗』 スタニスワフ・レム

youtubeあそびはちょっとやすんでと。 凄まじいまでの濃密さ。各所で話題の歩行型ロボットのアイディアも驚愕だが、〈バーナムの森〉の描写が恐ろしくも美しく圧倒的である。その他宇宙探査、ファーストコンタクト、宇宙戦争などなどソフト/ハードの両面に…

『高い城・文学エッセイ』 スタニスワフ・レム

というわけで読んでいた評論集とはこれだったのだが、読了するのにかれこれ一年くらいかかったかもしれない。20年以上前からレムの評論やインタビューなどを時々読んでいた記憶があるがいまだに難解で、自分の進歩のなさにがっくりくることもあった。ただ、…