2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『春期限定いちごタルト事件』 米澤穂信

<小市民>シリーズ第一作の方も読了。 過去のトラブルを悔い、高校入学と同時に<小市民>になろうとする同志小鳩くんと小佐内さんだったが、何故かトラブルに巻き込まれる。 第一作も自転車泥棒からはじまりあくまでも身近な高校生の生活圏を舞台にしなが…

<新しい太陽の書>?警士の剣

話としては(いつもの)女難あり、子連れ狼あり、怪物の襲撃あり、ラストの大アクションありで起伏に富んでるかな(でもこれまでの巻だって色々あったか・・・)。それでもところどころよく分からないところがやっぱり多くて・・・。まあとにかく『新しい太陽の…

answer songsの残り3編

TORNADO BASEのanswer songs、残り3編を読んだ。「さかしま」 円城塔 ‘帰還者へのガイド’という形式ではじまるが、当然話はでかくなり。これまたなかなか難しいなあ。ただ11章の冒頭には喜んだ。あれ、好きなんだよね。「笑う闇」 堀晃 久しぶり…

『年刊SF傑作選 4』 ジュディス・メリル編

少しずつ読み続けている年刊SF傑作選(実は6までしか持ってないのだが)。今回はベスター、ライバー、ボーモント、カーシュ、コードウェイナー・スミスとくるので読む前からわくわく。(以下○が特に楽しめたもの)「新ファウスト・バニー」 ウィリアム・テン …

怒→脱力

村田のホームランだけが見せ場ってのもなあ。百敗は確実か。

『限りなき夏』 クリストファー・プリースト

さて遅ればせながら読了。収録中8編中、4編が単発もので4編が<夢幻群島(ドリーム・アーキペラゴ)>シリーズということでやや変則的な短編集といった面はあるが、全体としては様々なジャンルの要素を内包しプリーストらしさがよく出た傑作が並んでいるので、…

珍しい朗報

小林は頑張ってると思う。珍しく朗報じゃ。うん。

『夏期限定トロピカルパフェ事件』 米澤穂信

ブックオフにあったのでシリーズ2作目からになってしまったが初めてこの人気作家の作品を読んだ。なるほど面白いですね。青春小説とミステリーのフォーマットを生かしながら、なかなか読後に余韻が残るものだ。 小市民として日々を送ろうと決意した変な同志…

メッタ斬り、でももう明日選考会

ああメッタ斬り第139回芥川賞、直木賞予想が出ている。選考会はもう明日だ。今回はよく知らない感じだなあ・・・。

『痾』 麻耶雄嵩

久々に麻耶雄嵩。 和音島の惨劇(『夏と冬の奏鳴曲』)の後、記憶を失ってしまった如月烏有は寺社への放火を繰り返す。そしてそこには何故か自身には見に覚えのない死体が必ず残されていた。自らの放火衝動とその発覚に怯えながら、事件の真相を探ろうとする烏…

東京国立博物館 特別展「対決−巨匠たちの日本美術」

京都でお寺などを見てきたせいか、日本美術を見たくなったところに、ちょうどよい企画がやっていた。 東京国立博物館の特別展「対決−巨匠たちの日本美術」 まとまった日本美術展などこれまで行った記憶はないが、さすがの日本美術ど素人の当ブログでも全く心…

<幻想と怪奇>ミステリマガジン8月号

基本的に短編集が好きなのだが、特にいろいろな作家のものが入った良質のアンソロジーは、様々な味が楽しめるバイキング料理のようなところが嬉しく、なんだか得をした気分になる。中でも中村融さんのコースは大層美味で、ご存知の通り評判が高い。さて今回…

ディッシュ

トマス・M・ディッシュが亡くなった。 単なる気まぐれな熱心ともいえない読者の一人である自分にとっては、その心境などはかることもできない。ただ、最近『アジアの岸辺』の出版などで、難解とされてきた彼の作品にようやく理解できる手がかりが得られそう…

『限りなき夏』瀬名秀明評

鎌倉は一日中霧の中でした。 まだ読み途中の『限りなき夏』だが、朝日新聞に瀬名秀明の評が載っていてなかなか面白い(追記 asahi.comで読めます)。基本的に高評価の一方で長編への点数が辛いのはファンとしてはちょっと残念だが、長編と短編でのテイストの違…

<新しい太陽の書>?調停者の鉤爪 ジーン・ウルフ

いやー1巻目でオレなにを読んでたんだろう?早くも迷路に入り込んでしまったかのようでますます再読感がないや。謎だらけでなかなか難しいわコレ。仕方がないので断片的にいえば、冒頭の裁判(?)の話、ジョナスの章、水の精などが印象深いかな。きっと小説内…

映画‘スネーク・アイズ’TV視聴、思い出したこと

冒頭えんえんと続く長回しのワン・カットで、ボクシング場を舞台にしたサスペンスフルな国防長官狙撃シーンが描かれ、おおなかなかいいではないかと思ったのだが。 一昨年出た『ブライアン・デ・パルマーWorld is yours』の座談会で「後半こそむしろ、らしい…

『月は無慈悲な夜の女王』 R・A・ハインライン

昨年夏祭りで収穫した大量のSF古本。ほとんど積読状態になっているが、なんとか少しずつ消化を。というわけでいまさら(SFのちょう有名な作品を読む)シリーズとして本作を読んだ。 2075年の地球の植民地として富を吸い上げられている月世界。圧政の中、自…