映画‘黒い画集 あるサラリーマンの証言’TV視聴

 松本清張生誕100年ということで、NHK-BSで映画や座談会をやっているようだが、1960年制作という映画を昨晩観た。
 主人公は小林佳樹演じるサラリーマン。妻子がありながら、部下を愛人として囲っている。ある日愛人宅を出たところで、本宅の近所の人とすれ違い会釈をしてしまう。その近所の人は後日殺人容疑で逮捕される。その日すれ違ったことは重要なアリバイ証言になるはずだが、愛人と会っていたことがばれるのを恐れる主人公は、本当のことを話すことができず、自己保身のための行動に出る。
 よくある題材だが、しっかりつくられていて楽しめた。また、当時の風景がよく分かるのもよかった。序盤のセリフが上手く聞き取れなかったのだが、勤務先は日比谷だろうか。まだまだ空き地が多く、東京の中心なのに今から見るとガランとした感じだ。愛人は新大久保あたりに住んでいたり、映画は新橋に観に行っていたりする。本宅はどこなのだろう?新大久保からタクシーを使って帰っていたが、世田谷あたりなのだろうか。江の島が出てきたが、その前にオープンカーが海の見える道路を走っていたのは稲村ケ崎あたりだろうか?大学のシーンは四谷あたりかなと思ったり。それからパチンコやカフェも今とのギャップが面白い。菅井きん西村晃も出ていてそれぞれ存在感があったな(あと詳しい人ならいくつか登場する映画をネタに楽しむこともできるだろう)。もっと古い映画を観たくなるなあ。特に東京や江の島が出てるやつ。
 
 そんな気分が次週の‘私をスキーに連れてって’予告編で頭がすっかり80年代にされてしまった。恐るべし刷り込み(結局観たことないんだけど、とにかくあの当時ユーミンがかかりまくってたからねえ)。