トイ・ストーリー3

 評判がよいようなのでIMAX初体験を兼ねて川崎で観てきた。これはスゴいな〜。
 全く予備知識なしに観に行ったのだが、「人間には気づかないところでこっそり行動するおもちゃたち」という古典的な題材をベースにしているのですぐに話に入り込める。で、この3は成長した子どものおもちゃたちはお役御免になったその後どう生きていくのか?、というテーマ。セカンドライフは(大部分のおもちゃには)保育園にあるのだが、なかなか厳しい世界がそこにはあって、一行は脱出を試みるというようなお話。それぞれのキャラクターがよく生かされていて映像も素晴らしく、傑作だった。もちろんファミリー向けの映画で毒は少ないのだが、小説の登場人物ならぬおもちゃが孤独な子どもたちにつかの間の夢を与えるという点で「デス博士の島その他の物語」と共通するものがあるのではないか(おもちゃを大事にするボニ―が空想癖のある内向的な少女であるところが素晴らしい)。もちろんこの映画のたどり着く地点は開放的であくまでも穏当な世界なのだが・・・。でもやはりラストは感動的だった。
 少し笑ったのはバービー人形のボーイフレンドになるケン(もともとボーイフレンドの人形なんだよな)がやや薄っぺらい二枚目で、バービーの前でファッションショーをやるんだけど、その曲が‘おしゃれフリーク’なんだよな。まあその選曲にも穏当なセンスが出ている気もするけど、やっぱり可笑しい。
 で、IMAXと他の3Dとの違いについてはあまりよく分かっていないのだが、確かにIMAXは随分迫力があるような感じだった。話のタネに同じ映画で比較したいのだが、残念ながらそこまでする余裕はないな・・・。
 前座として上映された短篇映画「デイ&ナイト」も良かった(とくに筋のあるようなものではなく、昼の影絵と夜の影絵が出会う3D映像が印象深い)。こちらもお見逃しないように。