飛行機内で観た映画のメモなど

 台湾に旅行で行ってきた。機内で観た映画のメモなど。

J・エドガー’ FBI初代長官として長年君臨し大統領すらあやつるといわれたJ・エドガー・フーバーの実像に迫った話題の作品。マザコン、同性愛者、過剰な自己宣伝家といった横顔はなかなか刺激的で面白かった。主演のディカプリオの評価はもちろん高いようだが、その片腕かつ恋人として描かれるクライド・トルソンのアーミー・ハマーもなかなかよかった。ソーシャル・ネットワークの双子役といい、やや嫌味だが育ちのよい洗練されたインテリ役がよく似合う。どうも裕福な生まれのようだ。その後偶然ホテルのTVでやっていた‘裸の銃を持つ男 33 1/3’(1994年)にフーバーのネタが登場した。FBIの壁にフーバーの名で女性の服装(だと思う)が飾られていた。フーバーの素顔についてはよく知らなかったのだが、女装趣味については随分昔から噂されていたようだ(ちょう秘密主義だったのではっきりした証拠はつかめてないらしい)。

・‘サラの鍵’ ナチスユダヤ人迫害にフランス警察が積極的に加担したヴェロドローム・ディヴェール事件をテーマにした小説の映画化。突然連行されることになったユダヤ人一家の娘サラが納屋に弟をかくまう。しかしかけてしまった鍵はそのままに収容されたサラは弟を救いだすべく脱出を図る。ヘヴィな題材だが、ゆれ動きながらもあらわれる人々の優しさや思いが自然に表現されているいい映画だった。事件を追いかけ過去を暴くことになってしまう記者の内面についても表現されているところもよかった。

※追記 そういえば旅行前に珍しく夜遅くTVをみていたのだが、それが松嶋×町山未公開映画を観るTV の‘Deliver Us From Evil’で神父が教区内の強い支配力を用い児童虐待を延々と繰り返し上層部が隠蔽を図っていた問題についてのドキュメンタリー。前半部だけだった(後半は今週金曜日)が、背筋も凍る内容だった。