映画‘ベルフラワー’

 他にないから「一般映画」のカテゴリーに入れてしまった。一般的な内容ぢゃあないよね(笑)。

 一言で言えば<変な映画>。けど結構面白かった。

 マッドマックス2の悪役ヒューマンガスに憧れて火炎放射器製造や車の改造にいそしむ中2病コンビの青春映画。当然イタい話なんだけど時系列の変化や撮影効果でいい意味で現実感に乏しく終盤意外なことになる。

 現実感は乏しいんだけど(例えば主人公たちは遊んで暮らしているけどどうやって稼いだりお金を調達してるか不明。家族の影も薄い)、幻想風味というわけでもなくて、その辺の塩梅が好みが分かれるところかもしれない。筋としてはマッドマックスと全然関係ないじゃん!というような話でもあるのだが、小道具がしっかり作られているところでその辺のこだわりもちゃんと感じられるバランスもなんか不思議。
 あとこういったオタクねたの映画だと「こんなバカなことにはまってる連中がいるよ」的なお笑い方向(あるいはホラー?)に展開することがこれまで多かった気がするけど全体に淡々としてるところが新しいのかな。日本もガンダムやヤマトやエヴァにはまった人間の日常を淡々と描いて最後に悲惨な結末をむかえる映画を撮ってもいい時代になったのかも。
 

 通常のシネコンで上映されるような映画に飽きた人におススメ。

 ちなみに監督の自伝的要素もあるようなのだが、想像しづらい(現実感がない)のでどんな日々だったのか興味がある。