『紙葉の家』 マーク・Z・ダニエレブスキー
写真家ウィル・ネイヴィッドソン一家が奇妙な家で体験した恐ろしい出来事。
→残ったヴィデオなどからザンパノが『ネイヴィッドスン記録』を残す。
→それを発見したジョン・トルーアントが注釈・編集。
というような複雑な構成をベースに、沢山の注釈が暴走したり、凝りに凝ったレイアウトやら多彩なタイポグラフィックやらその他いろいろが駆使された噂どおりのとんでもない作品。しかし基本はストレートな「お化け屋敷」ホラーなので、強面な装丁に怖気づかず気軽に楽しむのがいいんじゃないかと思う。まあもちろん種々の引用があるので、深読みも可能でしょう(出来てないけど)。読んだ人間が無責任にいえば、こういった本は技術力などの進歩によってホントの旬の時期は意外と短くなってしまうことも考えられるから、既に新刊ではないけど、興味がある人は早く読むといいと思います。翻訳ででたのも奇跡的だし。