‘ヴァンパイア・最期の聖戦’TV視聴

 先日CSで観た。世代的には‘遊星からの物体X’にエラく度肝をぬかれており、比較的なじみのあるはずのジョン・カーペンターだが、勘違いをして力んで観にいってしまった再映の‘ダーク・スター’が脱力コメディであくまで個人的に行き違いになっていたのだった。もう少し他の作品を観てみたいなと思っていたら、夏のホラー特集みたいな感じでやっていたのが‘ヴァンパイア・最期の聖戦’。全体的に明るい画面、タメもなく飛び出しきてやられると花火のように火を噴くヴァンパイア、それを害虫駆除のように腕力で片付ける主人公たちとこの人のホラーは確かに独特である。「この地に足がついている感じがカーペンター節」と柳下毅一郎氏は『シー・ユー・ネクスト・サタデイ』で書いている。
 個人的に印象が強かったシーンがある。主人公たちがある女ヴァンパイヤをやっつけるためにワイヤーつきの矢を突き刺し、そのワイヤーをくくりつけた自動車でそいつを太陽の下に引きずり出そうとするが、途中でワイヤーが切れてしまう。そこでどうするかというと、切れたところを持ってもう一度車にくくりつけて、再度自動車を走らせてやっつけるのだ。どんな仕事にも汗をかいて取り組む必要があるということだろう。