京都・神戸をゆく〜植治の庭 前編〜

 所用にからめて先週京都と神戸を観光。タイトルのように今回のテーマは庭園。鎌倉園がらみからにわか日本庭園ファンになり、いよいよ植治の主舞台である京都へ。

Dscn1479 まずは平安神宮明治28年平安京遷都1100年を記念して、桓武天皇を祀り創建された(現在は孝明天皇も加わっている)。朝早かったが修学旅行生と思われる高校生も大勢いた。














Dscn1482 平安神宮神苑は神域をかこむ回遊式庭園になっていて、国の名勝に指定されている。南神苑、西神苑、中神苑、東神苑の4箇所から成り、7代目小川治兵衛の作庭である。写真は旅行中に読んでいた谷崎潤一郎の『細雪』に出て来る南神苑の桜。季節外れだと単なる木だ。この南神苑には竹取物語伊勢物語源氏物語古今和歌集枕草子など古典に登場する草木が、解説と共に並んでいて興味深い。もっと古典と植物に詳しかったらなあ。








Dscn1483_2 なぜか日本最古の電車が。へー。














Dscn1484 次は花菖蒲の咲く西神苑。ここには滝もある。













Dscn1487 睡蓮や河骨の蒼龍池のある中神苑













Dscn1491 龍が臥しているような臥龍橋。この円形の飛び石のパターンは洛翠庭園にもみられる。7代目の得意技らしい。













Dscn1494 さて最後に京都御所から移築したという泰平閣と尚美館のある東神苑。これが泰平閣。












Dscn1497 こちらが尚美館。神苑は30,0002あり、広くて変化に富んでいてみごたえ十分だ。











Dscn1500 さて次に洛翠庭園に向かうつもりだったが途中で白河院を偶然に見つけたので一枚。白河院はもと藤原良房の別荘で、その後白河天皇に献上され、そこに法勝寺が建立された。大地震などを経て法勝寺は廃寺となるのだが、そこに7代目植治が庭を作ったのである。現在は旅館になっている。写真はその庭。和館の横にクロマツの大木が配され、遠近感が打ち出されているとのこと。
さて明日は植治の庭後編です。