Zero中・・・

 というわけで相変わらずZeroを聴きまくっている。既に指摘されているが、これは曲のクオリティと共に曲のつながりも重視されたアルバムである。聴き始めどちらかというと全体に低音を抑えてる感じがしたのは、ビート感が一定になるように配慮されているせいだろう。それでいてずしりと響いてくるのだ。軽妙でありながら重厚な味わい、さすがクレイジーケンバンドである。一方で、ファンクラブ報のインタビューによると「歌モノを意識」、つまりヴォーカルが目立つように録音したということだというのが面白い。歌を意識して、むしろ曲がバックトラックのようになったのだろうか。
 さて、いずれにしても、そのようなアルバムのアイディアだけが凄いのではない。むしろ、そこにアイディア先行ではないバンドサウンドの妙があちらこちらに感じられるところがイイのだ。それは例えば、曲中の掛け声や合いの手などがセッションやコンサートから生まれているのではないかと思われるところがあることで、これは幾度もコンサートに足を運ぶことで気づいたことである。そんな意味もあり、ますます快進撃が嬉しくなるさあのうずでありました。以下、つれづれに曲の感想。
‘猫’ これはあのダバダバダの‘男と女’へのオマージュですね。いやあおフレンチざんす!
デトロイト音頭’  ど真ん中のモータウン調で、逆にバンドの自信を感じる。♪日米親善盆踊りぃ〜
‘中古車’中古車から出てきた謎の音楽テープ、ファンクラブ報によると実話らしい。
‘零’ これがベストトラック!ほぼインストのこのミディアムファンク、ビートの速度が絶妙で最高に気持ちいい!
‘Loolin' your eyes’‘ハマ風’からの素晴らしいソウルバラードメドレーを閉めるこの曲、ゴスペラーズをコーラスだけに使うとはホントに贅沢。
‘Sayonara’最後の曲で江ノ電バスが登場したのは嬉しいおまけ。