‘隠し砦の三悪人’TV視聴

 えーまたまたちょう有名なものをいまさら読んだりみたりして感想を書くのである。我々世代にはスター・ウォーズの元ネタとして知られているのでいつかはみておかないとと思っていたが昨日NHK-BSでやっていたので今回初めてみた。なるほど大変な娯楽作で、名作といわれるわけだなあ。
 千秋実藤原釜足のコンビがC-3POR2-D2であることは知っていたが、他にも共通点が沢山ある(それにしても千秋実はさすがによくみたことがあるが、藤原釜足も随分いろんな映画に出ているなあ。あと沢村貞子と結婚していたとか知らなかった)。例えば雪姫とレイア姫の気の強いキャラクター、兵庫県蓬莱峡で撮影されたという隠し砦とその周辺の切り立った風景とスターウォーズの乾燥した異星風景(サハラ砂漠だそうだ)、あと盛り場の下りも何となく共通点が感じられる。スターウォーズを先にみているから蓬莱峡の風景が、日本風でありながら異世界の様に感じられ、変な気分になる。
 全体としては様々のタイプのアクション、逃亡劇としてのサスペンス、千秋・藤原コンビによるお笑いなどなど(ダンスまで出てくる)ちょっと盛り沢山過ぎるくらいのサーヴィスぶりである。これがデビューという姫役上原美佐が眉のつりあがった異様なメークや短パン風の姫とも思えない不思議な衣装とともに物凄い存在感をかもし出している。演技とかにはあまり目がいかない方なのであまり気にならなかったが、演技自体は下手だと定評あり(印象的だという意見も多いようだ
)。ちなみに数作ですぐ引退したそうだがまあこれで永く映画史に残るのだから幸運かも。それから三船敏郎のスタントなしらしいアクションにも驚かされるし、そのライバル役の藤田進もかっこいい。話もテンポよく進み次から次へと主人公たちにピンチが訪れるので、息をつかせない。小市民で貪欲だが明るく肯定的に描かれている千秋・藤原コンビのコメディ・リリーフぶりで、肩に力が入らず楽しめる痛快活劇である。