『十角館の殺人』 綾辻行人

 十角形という異様な形をした屋敷のある孤島。その島では半年前陰惨な殺人事件がおこっていた。とあるミステリ研の面々が好奇心から1週間泊まるが、次々と殺人事件が。
 端正なつくりで、これがデビュー作とは。犯人はまたまた意表をつかれたな。前半部のアレがトリックなのね・・・うまい。それにしても犯人は無茶苦茶頑張ったな。努力賞。
 鮎川哲也の解説では、本作が出された頃(と思うが)新本格への風当たりが強かったことが書かれている。そうだったのか。