映画‘グッドナイト&グッドラック’(TV視聴)

 東日本大震災に被災された皆様にお見舞い申し上げます。
 こちらは多少の物不足や停電や交通機関の混乱に悩まされているくらい。ブログについては読書意欲がわかないことから更新出来ませんでしたが、少しずつやっていこうと思います。

 これは今日BSで観た映画。冷戦下1950年代のアメリカで行なわれたいわゆる<赤狩り>をテーマにしたノンフィクション映画。CBSのアンカーマンエドワード・R・マローがその<赤狩り>の中心人物ジョゼフ・マッカーシイの強引な手法に異を唱え毅然と告発する姿を描く。

 わずか93分の作品で内容はいたってシンプル。冒頭にはマッカーシイに対して世の中が沈黙を守り、彼の番組<See It Now>だけが告発を決意する部分には緊迫感があるものの、告発は早期に人々の支持を得マッカーシイも勢いを失うため、劇的な要素はそれほど強くない。しかし反論しにくい問題が生じた時にマスメディアが現状で満足している人々にしっかりと問題の本質を伝えられるのか?、といったテーマは実に重い。また、どういう風に物事を伝えるかという意味では、今の災害時の日本の報道についても考えさせられるものがあった。