『凶宅』 三津田信三

三津田 信三

光文社

発売日:2008-09-09

著者の短編は数編読んでいたが、長編ははじめて。

主人公小学四年生の翔太は東京から引っ越したばかりの家に不吉なものを感じた。以前にも彼が胸騒ぎを感じると家族が危険な目に合う体験があったたため、そこで知り合った少年と原因を調べ始めるのだが・・・。

たった二人の怪奇少年探偵団が彼らの守備範囲で事件の解決を目指す話なので、ちょっとジュヴナイルっぽい手触りもある。基本ホラーなのだが、理屈だった謎解きもあり、広義の<ミステリ>らしさがあるところがよい。オチも鮮やかだった。