『あるキング』 伊坂幸太郎

 ちょっとした仕事の山場を終えて、どうしても本が読みたくなったが時間もないのでキヨスクで何か読むものをさがしていた。読めれば漫画やスポーツ雑誌でも良かったのだが、偶然手に取ったのがこれ。なんと野球ネタの弱小球団の話ではないか!ご丁寧に冒頭から優勝まっしぐらの東卿ジャイアンツとの試合のシーンからはじまる。奇しくもDeNAは今日巨人戦だ。というわけで購入。
 内容は弱小球団をめぐる選手たちの不思議な巡り合わせを「マクベス」がモチーフになっている。が、特に重苦しい感じでも泣かせる感じでもなく奇妙な味わいを持って淡々と展開していく。驚くような部分があるわけではないが、リーダビリティは高く野球好きには楽しめる。どこのファンなのかなあ。
 柴田元幸の巻末の解説で野球小説の系譜が少し書かれていて参考になった。

 ちなみにDeNAは結局また負けてジャイアンツに3タテをくらった。やれやれ(笑)

 おまけ。kingのつく曲