ナイトランド Vol.4 2012冬号

4号は楽しい楽しいオカルト探偵特集〜♪
ということで、読み切りの感想を。
「凶兆の空」ジョー・R・ランズデール アメリカの田舎町の怪事件に挑む二丁拳銃の不良神父。キャラクターが分かりやすいので、グラフィックノベルや映像向きかな。
「ミイラ捜索」ロン・シフレット 美術館の警備員が殺害された事件の真相を追う私立探偵と新聞記者。これもキャラクターがいいね。軽妙さが楽しい。
「慈悲の尼僧」ウィリアム・ミークル 王立病院の奇怪な現象の解決に当たるのはあのカーナッキ!いやーまさかの幽霊狩人カーナッキの復活ですよ。こんなのあったんだー。ホジスンの原典の持ち味そのままに現代作家らしく読み易く処理をしていた巧いなと感じた。これはもっと読みたい。
墓所の怪事件」ロバート・E・ハワード 主人公のもとに助けを求める老人が。死んだ弟に襲われているというのだが。コナンのハワードだが、読むのはほとんど初めての気がする。古典的探偵小説の王道の展開に盛り上がって読み進めるとさらに驚きの終盤が待っていて、いやーこれは一番面白かったな。ポイントポイントのツボにハマった展開が素晴らしい。ハワードもっと読まないとなー。
特集以外の読み切り
「最後の『ネクロノミコン』」ラリー・ニーヴン 軽いパロディショートショートだけど、ニーヴンとクトゥルーの組み合わせはよく知らなかったな。ふむふむ
「オーロラの満ち干」間瀬純子 オーロラの見える北国で亡くなった父を継いだ若い領主。禍々しいイメージの炸裂する作品。「揚羽蝶の島」とはまた趣の異なる一篇。これも話題になりそうだなあ。