最近TVで観た映画

最近TVで見た映画等の備忘録。

“ええじゃないか”(1981年) 泉谷しげる桃井かおりが出ている。世代的には懐かしい映画で、初めて見た。三味線のSwing Low,Sweet Chariotや見世物小屋のフレンチカンカンなど和洋新旧の取り合わせの巧さに今村昌平のセンスが光り、露口茂の悪役にも味がある。バブル期ながら明るさよりは巨悪が生き残る苦さもあり、なかなか面白い映画だった。が、ググってみると評判が芳しくない・・・。うーん、バックミュージックが取ってつけたようだったり、テンポもよくはないけど・・・。それにしても、時代を掴めていない藩士なんていう役を引き受けた河野洋平はどういうつもりだったのだろう。あまり関係ないが、そろそろ泉谷の音楽をちゃんと聞いてみようかなあ、なんて思った。

トランスフォーマー”(2007年) 予備知識なしに見たが、こういう話だったのか。要はいい感じに仕上がった中二病映画。ロボットSFものでカーチェイスものでティーン恋愛もの、とはまあ随分虫の良い話。あ、でも十分に楽しめたよ。主演のシャイア・ラブーフは“クリスタル・スカルの王国”にも出ていて、情けなさと明るさが相まって独特の愛嬌があるね。主人公の家に味方のロボット軍団が押しかけるところが良かった。

“ハプニング”(2008年) “シックス・センス”“アンブレイカブル”しか見ていないM・ナイト・シャマラン傍観派なので恐る恐るみたよ!(なんとなく上記2作以降は地雷っぽい印象があって) あーこういうのなら悪くないかも。ヒロインのZooey Dechanelの顔が70年代サスペンス/ホラー映画風味なのが良かった。彼女のキャラクター自体は曖昧なところもあったが。風や植物を使った映像も個人的には新鮮だった。興行成績はよくなかったようだが・・・。これからは地雷を恐れず見てみようかなー。

“Xメン2”(2003年) Xメン祭りは乗り遅れて、ちゃんと見たのも初めて。1作目もたしか見ていない。ウルヴァリンが目立っていることは何となく知っているくらい。これは期待以上に面白かったな。それにしてもミュータントの孤独を描いた話ってどれくらいあるんだろうなあ。(例えば翻訳された新しめの小説分野でもナンシー・クレスの「ベガーズ・イン・スペイン」とかそうだよな)それだけで大きな歴史になるような気がする。パトリック・スチュアートとかイアン・マッケランとかハル・ベリーとかって、どうもこういう現実離れした話ばかりの印象があるな。個性が強過ぎて、そういうのばかり期待されてしまうのかな。

ブラッド・ワーク”(2002年) コナリーの『わが心臓の痛み』の映画化作品。これボッシュシリーズじゃない単発ものなんだな。クリント・イーストウッド映画らしい作品だった。これもイヤミスに入るのかなー。うげーってなるけど、面白かったのは間違いない。(※1/31に追記)

全然関係ないがダイオウイカNHK特番は良かった。ダイオウイカの映像も素晴らしかったが、個性的な学者たちの仕掛けやアイディア、遭遇を終えた時のリーダーのイカ先生の何とも言えない表情など一篇のドラマのようでもあった。