2006-08-11 『炎のなかの絵』 ジョン・コリア 書籍・雑誌 異色作家短篇集 いわゆるショートショート集といった感じ。ユーモア色がわりと強いかな。スタイリッシュといっても良いぐらいに長さも皮肉な味わいもオチの決まり具合も揃っている。〈先生、変な夢を見るんです〉の「夢判断」、夫婦のすれ違いぶりがあまりにも見事な「記念日の贈り物」、田舎町のドタバタ劇「死者の悪口を言うな」などもなかなか良いが、ほんとのところは猫が主人公の「マドモアゼル・キキ」とノミ(!)が主人公の「ギャビン・オリアリー」の変な動物もの(?)2編が軽快で非常に楽しく、気に入っているのである。 炎のなかの絵