ジョン・エントウィッスルのDVD

 これまた久々のジョン・エントウィッスルネタである。レンタル屋で置いてあったんで思わず借りた。
 本編自体は正直なところ地味な内容である。子ども時代、ザ・フーの結成、独特の演奏スタイルの確立、キース・ムーンとの交際、ロジャー・ダルトリーとの確執、そしてキースの死による解散の危機、破天荒なロック生活を継続しての早すぎる死。その人柄や演奏スタイルの鍵(少年時代のトランペット経験が影響している、とピート)などは興味深いが、やや通りいっぺんなまとめ。テクニックについても本人が説明しきれないタイプだったせいか、すごいすごいという話ばかりで、いろんなミュージシャンに聞いている割には散漫な印象。個人的には、もうちょっとあの変な歌詞のセンスの原点を知りたかったなあ(知りたいのはオレだけ?)。まあ有名バンドとはいえ、脇役ポジションだとこの程度か(泣)。
 一方で、特典映像は結構楽しめる。プライヴェート画像では中世の鎧を集める趣味があったことや、家に等身大の全身骸骨(本物?)があったのは発見だったが、結局そのユニークなホラー趣味の原点は分からず。一般的にはライブ映像が必見だろう。ホラーアレンジの‘ボリス・ザ・スパイダー’が最高。全体の収録分は短いし細切れだけど、主役がジョンだからあのとんでもないベース・テクニックが結構アップで見られる。いやほんとにとんでもないのだよ。誰も解説できないのも無理ないかも。あれベースじゃないよ。なんか別のジョン用の特別の楽器。