Bob Dylan Live@Zepp Tokyo

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  3月25日にボブ・ディランの日本公演に行ってきた。
 熱心なファンではなく、ボブ・ディランのことをちゃんと聴くようになったのはどのくらいになるかな。『Time Out of Mind』(1997)を買ったがまあまあぐらいにしか感じなかった記憶があるから、意識して聴くようになったのは少なくとも2000年以降だろう。ロックやソウルなどの歌詞を少し注意して聴くようになってからだ。意外に幻想風味のある歌詞も多いと知ったのも興味を持った理由だ。とにかくHighway 61 Revisitedを聴いてからかな。Ballad of a thin manでの時代を超えられない人間への皮肉と憐みの入り混じった眼差しが強烈に胸に響いた。もちろんロックへ接近した思い切りのよいサウンドも全く古びていない。ライヴのためににわかに購入したBlood on the tracksも凄いアルバムだ。Tangled up in blue(‘ブルーにこんがらがって’、という素晴らしい邦題がついている。ちなみにアルバムタイトルも‘血の轍’とこれまたカッコいい) 、ちょっとした小説のようなストーリー性の高い歌詞である(本当はこうした歌の方が小説より歴史が古いのかな)。
 ディランは1990年代からNever Ending Tourと呼ばれて世界中をドサまわりしている。吟遊詩人を地でいこうというのか詳しくは知らないが、それならやはり随分乗り遅れたものの一度は観てみたい、と思うようになった。もう無理かなと思っていたら、とっくにチケットは売られているということで、完全にアウトだったがなんとかしてもぐりこめた。
 当日は生憎の雨で、しかもうっかりロッカーにコートを入れたもんだから入りの順番待ちの寒いのなんのって。かなり厳しかった。しかしこれが思い出に・・・
 長いキャリアのディラン、ライヴの楽曲はもう一部が分かればいいやと行くと決めた当初は諦め気味だったが、さすがに充実したサイトがあり、ある程度のレパートリーが決まっている。それで十分予習をしたので自信があったのだが・・・。
 一曲目が分からない!あれあれと思い二曲目が始まって、これも、ン?しばらくしてblue♪〜あれ、これIt's All Over Now, Baby Blueだ!そう、あの歌い方でアレンジも違うと多少アルバムを聴いてもにわかにはわからないのだ。アレンジが違うとの噂は知っていたがそういうことだったか・・・。そんなこんなでさすが人を幻惑する天才、煙に巻かれたような部分もなくはなかったが、ジャムというような感じではないが基本的にリラックスしステージで自由なアレンジで非常に面白いライヴだった。終盤のLike a rolling stoneやAll along the watchtowerはもちろん最高だったが、個人的に忘れられないのはA Hard Rain's A-Gonna Fall!ほら雨の待ち時間がつらかった分(笑)。当然ハードな歌詞の曲なのだが、アレンジは何と可愛らしいワルツのようで、その粋なセンスには笑ってしまった。
 若い頃からポピュラー音楽の偉人であった人物のライヴをこちらがオジサンになって聴くことになっているのは何だか不思議。それもNever Ending Tourに出てくれているからなのだな。ボブ・ディラン、ありがとう。
※うっかり英語タイトルにしたら、世界中からアクセスが!あー申し訳ない・・・。とりあえず日本語オンリーだと示したが果たして効果のほどは。→何やらむしろアクセス数を増やしてしまったような感じもあるが・・・・