ゲイリー・シャイダー

 P-funkのギタリスト、ゲイリー・シャイダーが亡くなった。
 ざっと検索してもはっきりと書かれている様子がないが、彼はたしか「ファンカデリックのリーダー」を総帥ジョージ・クリントンから拝命されていたはず。音楽的には、ギター・ヴォーカルでもちろん優れたプレイヤーなのだが、どちらかというと派手なプレイヤー(エディー・ヘイゼル、マイケル・ハンプトン、ブラックバード・マクナイト)たちの引き立て役になっていた印象がある。全体のバランスを取る最古参の頼りになる要、といったところだ。
 ニックネームは‘Star child’‘Diaper man(オムツ男)’、ステージ上では基本オムツ姿である(スターチャイルドだからだろう・・・)。40年の及ぶP-funk(パーラメンツからだと50年以上?)歴史の中、夥しい数のメンバーが現れては去っても、彼のオムツ姿は変わらない。昨年の東京Jazzでも相変わらずオムツ姿だったので感動したのだが、オヤジのオムツ姿に感動しているという事実が何とも(笑)。ただ、これは重要な事なのだ。主に金銭面のもつれらしいがジョージ・クリントンと袖を分かつメンバーが多い中彼だけはその中心であり続けた。一方、その離れていったブーツィーやバーニー・ウォーレルとも積極的に音楽活動をしていた。その人柄が偲ばれる。彼はP-funkファミリーの精神的支柱・縁の下の力持ちであったのだと思う。(ジョージも高齢だし、正直今後のP-funkには不安が残る)
 ブラックバード・マクナイトの日本語ブログ(奥様が日本人だったのか)にゲイリーのメッセージと訳が載っている。ラストの一文が泣かせる。
 Think of me when u look up at the stars!! Starchild
 今日は夜空を見上げよう。そしてスターチャイルドに沢山のThanksを!