会田誠展:天才でごめんなさい@森美術館

 時おり作品を見かけたことのある人だったが、あまりよく知らなかった(「巨大フジ隊員VSキングギドラ」やサドの「ジェローム神父」の表紙が有名かな)。
 今回初めて展覧会に行ったが、日本美術に現代的なモチーフを盛り込む面白さの中に常に悪意やらアイロニーの要素が含まれているところがよかった。諷刺、といってしまうとかえっておカタい感じになってしまうのだが、お説教臭い小学校の宿題で出る標語のポスターのパロディとかやたらウ×コのモチーフが多いところとか「やってらんねーぜ!」といった少年っぽい反逆精神が根底に感じられるのが楽しい。そんな中で静謐な日本画の伝統に沿った「電柱、カラス、その他」みたいな作品もあるし(もちろんこれもよくみると・・・なんだが)。
 こういうのだったら現代アートも楽しいな。