『キス・キス』 ロアルド・ダール

エゴイスティックな登場人物たちによって繰り広げられる残酷な物語を、巧みな描写と構成で描く。そういう意味で「天国への登り道」「牧師のたのしみ」は鮮やかで、後者の作中での視点の転換などは見事だ。ただ少し違ったもので印象に残るものもある。例えば「ジョージイ・ポーギイ」はロバート・クラム電波男ばりの独身男性の独白から、信じ難いラストになる変な後味の作品。タイトル名の作品はない。どういうことなのかな?

補足:Yuseumさんによるミステリ通信「みすみす」ブログでダールのTVドラマについて知る。観てみたいなあ。有難うございました。それにしても可愛らしいカラフルなブログです。拙ブログの地味さに恥じ入る・・・。