『マッド・サイエンティスト』

    異常な科学者が巻き起こす不気味な物語、というアンソロジー。一部ちょっと違う感じの話もあるが。ちなみにすぐ下が原書の表紙。
T5550_1中々いい感じだけど、これじゃ日本では売れないかも(アメリカじゃどうなんだろ?)。印象に残ったのは、1960年の発表ながら昔の怪奇小説のような佇まいの「サルドニクス」、ありがちなモロー博士パロディながら笑える「ノーク博士の島」、典型的な療養所ホラー「粘土」、短いが時代を超えたキツイ皮肉の「ハルリドンヒル博士の英雄行為」、ラヴクラフト以外によるはじめてのクトゥルー神話(らしい)記念碑的「ティンダロスの猟犬」。全体的にはやや古めかしいアイディアの話が多く、その分雰囲気を楽しむのが正解かな 。

さらにBLもので『マッドサイエンティスト』なるものもある。な、な、なるほど(^^;)