2009-01-01から1年間の記事一覧

『歌の翼に』は9月刊行予定

少し前に情報がアップされていたのでご存じの方も多いと思うが、ディッシュ『歌の翼に』がようやく出そう。なるほど<未来の文学>に組み込まれたということなのね。いずれにしても良かった(今度は『ダールグレン』の方が心配になったり)。

‘Girls!Girls!Girls!’は‘ガール!ガール!ガール!’

「ズ」は外して読んで下さいとのこと。 到着しました!予約していたCKBの新譜‘ガール!ガール!ガール!’上記のCKBブログで前倒しリリースとして今日店頭に並んでると書いてあったけど、Amazonの予約分も今日届いてるなんて嬉しいサプライズ!まだ聴きはじめ…

『麗しのオルタンス』 ジャック・ルーボー

レーモン・クノーらの実験文学集団ウリポのジャック・ルーボーによるメタ・ミステリ。 ヒロインは(パンツをはき忘れた)美しく惚れっぽい哲学専攻の女子大生オルタンス。彼女の住む街には、彼女に魅せられた語り手(の一人?)モルナシエ、彼女(や道行く女性)に…

知らなかった

SFマガジン9月号で、ロックなどで有名な音楽評論家萩原健太がミステリ・マガジン編集部にいたことや中島梓バンドのメンバーだったことを知る(難波弘之の追悼文)。へー。(ちなみに栗本薫はあまり読んでいません。そのうちミステリの方は読んでみようかな。) …

SFオールタイムベスト100@SF本の雑誌

やっぱりSFファンなので「SF本の雑誌」は購入。そのSFオールタイムベスト100の話。横並びのSF百選のような形式ではなく作品の順位をつける方が盛り上がるが、それには多くの人が投票して得票数を物差しにするというのが公平なはず。ただそうして選ばれるベス…

『ガダラの豚』 中島らも

作者の代表作の一つで、日本推理作家協会賞受賞作。 主人公はアフリカの呪術研究で有名人になった大学教授大生部多一郎。以前フィールドワーク中に事故で娘を失った過去があり、それからアルコール依存症になってしまった。マスコミの寵児である彼は、超能力…

『幽霊狩人カーナッキの事件簿』 W・H・ホジスン

有名な心霊探偵もので作者は『異次元を覗く家』がおぼろげな記憶ながら面白かったW・H・ホジスンということで、かなり期待して読んだがちょっと期待し過ぎちゃったかなあ。すごくつまらないというほどではないのだが、意外と読み進むのに苦労してしまった。…

SFファン交流会J・G・バラード追悼企画のレポートが

予定が合わなくて行けなかった企画。詳しいレポートがspeculativejapanの方に載ったので歓喜。岡和田さん、有難うございます。いろいろ興味深いのだが、ジャック・ヴァンスを読んでいたのでは、という指摘は両者のファンとしてちょっと想像が膨らむ。『ミレ…

‘ガールフレンド’ クレイジーケンバンド

予約していたクレイジーケンバンドの2年ぶりのシングル、‘ガールフレンド’が到着。マキシシングルでライブでも既に体験した3曲が中心。いやーやっぱイイネ!ちょいと感想。・ガールフレンド 2年ぶりのシングルにしては若干地味?と最初は思ったが、じわじわ…

『名探偵 木更津悠也』 麻耶雄嵩

久々麻耶雄嵩。白幽霊が登場する場で、様々な殺人事件が起こる。それを名探偵・木更津悠也と助手役の香月実朝が解決する4編の連作ミステリ。「白幽霊」 白幽霊の出るという路地の近くにある、資産家の洋館で主が殺される。入り組んだ家族関係の中、いったい…

日食

日食の映像、全方位に夕焼けのような空の部分が出来ることや星が出るところはやっぱり感動したな。ダイヤモンドリングの時は、急に光が強くなるから撮影が難しそうだ。

セミの脱皮

子供と一緒にセミの脱皮を見た。こちらが小さい頃自然の少ないところに暮らしていたのでちゃんと見た記憶がなかったから、まず脱皮前のセミを見つけられるか不安だった。とりあえずまだセミが多くない今から準備しようと見張っていたら、早速昨日の夕方に遭…

おおこれはスゴい!

サウンドのつくりとか、オーディオとかに真剣に興味を持ったことがない音楽ファンなので、サウンド&レコーディングマガジンなんて立ち読みすらしたことなかったが(読者層はどういったあたりだろうか)。こちら(いつも楽しく読ませていただいてます)のリン…

『七回死んだ男』 西澤保彦

読む本が突然無くなると動揺をして我を失い発作まで起こす活字中毒者は後を絶たないようだが、その境地にはいまだ達していないものの、先日職場に読みかけの本を置き忘れて帰宅途中に読む本が無くなって困った(長距離通勤者なので)。幸いにも本屋が近くにあ…

「セカイ、蛮族、ぼく。」 伊藤計劃

伊藤計劃氏の逝去は単なるいちファンながら辛く、追悼特集のSFマガジンの感想もなかなか書けずにいた。フランケンシュタインの技術が全欧に普及した世界を描く未完の第四長編の冒頭部分、遺稿となってしまった「屍者の帝国」があまりに期待させる出来だった…

<幻想と怪奇> ポー生誕200周年 ミステリマガジン2009年8月号 

夏恒例ミステリマガジンの<幻想と怪奇>はポー特集。大昔SFしか読んでいなかった頃、ポーを読んでよく分からなかった記憶がある程度だが、NHKの特集番組「エドガー・アラン・ポー200年目の疑惑」をみたりして、ようやくながら興味がわいてきた。オマージュ…

『栞と紙魚子』?〜? 諸星大二郎 

テレビドラマにもなった有名シリーズだが、マンガ全般にご無沙汰だったので、これが10年以上も前からある諸星大二郎のシリーズものだとは割合最近まで知らなかった。数ヶ月前に読んだ自選短編集の中の「生首事件」で、シュールでコミカルな要素がいい感じだ…

時の移ろい

ファラ・フォーセットとマイケル・ジャクソンが相次いで亡くなるとは。どちらも70年代末から80年代前半のグラマラスなあるいはゴージャスなアメリカの顔といった存在だった。どちらに対しても熱心なファンではなかったが世代的にいろいろ浮かんでくる。ファ…

‘ベスト・イン・スリー・ディグリーズ ’

昨年ノーマン・ジェイのコンピレーションを買ってから、突然フィリー・ソウルに目覚めてしまい、その後‘ラヴ・トレイン:フィリー・ソウルの全て ’を購入して、中古のベスト盤を中心だがさらに様々なグループのCDを買い続けた。その中でビリー・ポールとスタ…

‘漂流 本から本へ’

朝日新聞で連載中の筒井康隆のエッセイ‘漂流 本から本へ’が大変面白い。毎回、少年時代に読んださまざまなジャンルの本(日本作家、海外作家を問わず、もちろんマンガも入る)がその頃の思い出とともに語られるというもので、一種の自伝にもなっている。もとも…

『トーノ・バンゲイ』 H・G・ウェルズ

少年の頃のフィッツジェラルドも読んでいたという本書(『ベンジャミン・バトン』の解説より)。SFの父ウェルズの代表作で偽薬をめぐる成功と破滅の物語らしいと聞いて、その奇妙なタイトルと現代的な題材に俄然興味がわいていた。すると、とある古本市であっ…

映画‘スター・トレック’

観ようかどうしようか迷っていたのだが、SFマニアではない友人にすすめられたので観てきた。予想以上に面白かった。SFマガジン7月号の監督(J・J・エイブラムス)インタビューによるとシリーズ化の構想もあるみたいだから、また観ちゃうだろうなあ。 スター・…

CKB “SOUL TOUR 009” @ Zepp Tokyo

日が変わったので、昨日のことになる。久しぶりのライブということで緊張気味の剣さんであったが、もちろん最高でした。読書系ブログだからそれほど多くのCKBファンが読んでいるとも思えないが、演奏曲を書いてまっさらの状態でこれからライブに行きたい人が…

『クルーイストン実験』 ケイト・ウイルヘルム

先日ル・グィンを読んだが、フェミニズムSFといえば他にケイト・ウイルヘルムを思い出す。というわけで、これまでほとんど読んだことがなくて(アンソロジーの短編ぐらい)積読していたウイルヘルムを初読気味でトライ。いやー面白かったですよ。高い評価を得…

『異端の数ゼロ』 チャールズ・サイフェ

久しぶりの科学ノンフィクションである。これは1999年に原書が出て、2003年に翻訳が既に出ていたというのだから、あまり新しい本ではないのだな。数学の本だからそう簡単には古びるわけではない(だろう)から、まあいいか。著者はサイエンスライターだそうだ…

映画‘ミルク’

アメリカで初めてゲイであることを公表して公職(市政執行委員、日本での市議に近い役職らしい)に就いたハーヴィー・ミルクの伝記映画。本年度アカデミー賞主演男優賞、脚本賞を受賞した話題作。 一口に差別に立ち向かうといっても、その道は平坦ではない。40…

『ジェイン・エア』 C・ブロンテ

エンターテインメント小説(ていうかSF)ばかり読んでいた身には、古典というのはなかなか心理的な敷居が高い。もともとロマンス小説にも疎い当ブログ主には果たして本書を読み通せるのかと思っていた。が、実際は非常に読み易く数日で読了出来た。 幼くして両…

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 フィッツジェラルド

kazuouさんの‘奇妙な世界の片隅で’で紹介されたていたので薄いこともあって手に取った。フィッツジェラルドははじめて読んだけどいろいろな種類の短編があって楽しめた。短編も結構書いているようだ。「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」 映画の方はみてい…

3周年

ふとブログを開始してどれ位経ったかなあと思って確認したら、今日でちょうど開設3年であったことが分かった。読み返すと誤字脱字や意味不明な文が目立つ、恥ずかしい内容のブログだが、何のかんので続けてこれたのも、読んでいただいた方々のおかげでありま…

『風の十二方位』 アーシュラ・K・ル・グィン

ル・グィンも興味がありながらまだ数冊しか読んでいない作家である。きちんとは思い出せないが『闇の左手』は面白かったように思う。本書は当ブログ主がSFを読み始めたころから世評が高かった。で、のんびり読む機会を探っていたら四半世紀が過ぎてしまっ…