2009-01-01から1年間の記事一覧
結構好きなんだけど初めて劇場で観るポン・ジュノ映画。 女子高生猟奇殺人の犯人にされてしまった息子の無実を証明するためにたった一人奔走する母の物語。 犯人探しという点では‘殺人の追憶’を、家族の絆を描いたという点では‘グエムル’を思わせるが、実は…
気まぐれに古本市で見つけて読んだが結構面白かった。どの作品も青空文庫で読めるみたいだけどまあ100円だったからいいか。「御身」 姉に生まれた娘が可愛くて仕方がない弟。それなのに懐かないという話。あんまりウェットな感じが無い文章が読み易く、結構…
6年前に消息をたった宇宙巡洋艦コンドル号捜索のため<砂漠の惑星>に降り立った無敵号が発見したのは、無残に傾きそそりたつ変わり果てた船体だった。(裏表紙の紹介より) 久々にバリバリのハードSFを読んだという感じ。レムはユーモアものとシリアスも…
特集タイトルからちょっと面白そうだと思っていたが、なんと若島正選の「義眼」ジョン・キア・クロスが載っているということで、即購入。異色作家短篇集19イギリス篇の「ペトロネラ・パンー幻想物語」の作者であるが、そこの作品紹介で「義眼」についての言…
待望の一冊だったが、7作(11作中)が既読だった(少悲)。まあしょうがないか。で、既読も再読してみたが、やっぱり不思議な話が多い。たしかに「ユダヤ鳥」「喋る馬」は超日常的な生き物が出てきたりするわけだが、それ以外の話では展開はまあ分かるがその後…
今年はもう書くには辛すぎるベイスターズの話題だが、決まってからじゃつまんないので、一応次期監督について書いておこう。ノムさんは絶対に嫌です。話芸として一流だし、傍から見ているとオモロイけど、(楽天フロントの対応の是非はともかく)非常に扱い…
ジャック・メスリーヌの名は子供の頃に聞いたことがある。本物の怪盗がいると知ってびっくりしたものである。この本はその自伝である。物書きの経験なぞないはずの彼の文章は実に達者で勢いがあり、良質なクライム・ノヴェルのようにグイグイひきつけられる…
ポウルが権力を握り恒星間帝国の玉座に着いて12年―いまべネ・ゲセリット結社、宇宙教会、べネ・トライラックスの顔の踊り手(フェイス・ダンサー)たち旧勢力は糾合してムアドディブ皇帝に対する陰謀をたくらみ、アラキスの宮廷めざしひそかにその恐るべき策…
久しぶりに美術館、Bunkamura ザ・ミュージアムで‘ベルギー幻想美術館’をみてきた。象徴主義からシュルレアリスムの流れというのがあることを不勉強ながらはじめて知る。で、メインのデルヴォー、移動遊園地の仕掛け人形がモデルとなったという眼の大きい無…
神林長平がデビューしたころにSFマガジンを読み始めているから、初期(ごく初期)はよく読んでいた。思春期をテーマにした『七胴落とし』なんか高校生だったから随分とはまった。ただその後はほとんど読まず、たぶん20数年ぶりになる。この雪風のシリーズ…
久しぶりに浜辺で夕陽を見た。 この後さらに夕闇の美しい変化が。帰りには満月も。得した気分。そうそう、昨日『歌の翼に』を購入♪
最初SFマガジンだと気づかなかった。駅構内の書店で入手したのだが、J・G・バラードのポートレイトが表紙で、しかもモノクロで地味だったので分からなかったのである(確認してみたらクラーク追悼特集?はカラーの顔写真だった)。未訳短編、評論、エッセ…
かの殊能将之の『樒/榁』でも引用された作品(という紹介はどうかしらん)。 旱魃による食糧危機が迫る終末的な世界の中で、宇宙飛行士ダニエル・ブライトンとクルーニー大佐は宇宙事業における盟友であったが、宇宙ステーションの事故でダニエルは死亡してし…
Googleのロゴのお遊びは恒例のことだが、今日のを見ました?http://www.google.co.jp/一見何だろう?という鳥瞰図がナイス。今日がお誕生日なんですねえ。
絶対面白いだろうと期待して読み始めて裏切られないというのは幸福なことだ。6編どれも良く抜群のリーダビリティで、一気に読める。短編好きの自分内では年間ベスト(3?5?)内に確実に入る。特に良かったものに○。「モンキー療法」 ケニーは食べることが大好…
9年連続200本安打達成のイチローに対する賛辞は止むことはない中で、さらに礼賛の記事を書いても目立たないだろうが、デビュー当時から(ほとんどテレビ上だが)イチローを眺めていた者として感想を。 イチローは常に数字がつきまとうプレイヤーである。デビ…
古本市で購入したんだっけかなあ。夏用のホラーとして準備したのだが、読了したらもうすっかり秋でした。倉橋由美子ははじめて。タイトル通りまあ怪奇趣味なんだけど生々しさよりもシュールでコミカルでエロティックでひんやりとクールなタッチが特徴で不思…
大変でしたねえHONMOKU MASSIVE。まさかの大雨。天気予報通りだったので、実はまさかじゃないんですけどね。子連れなんで正直行く寸前まで迷ったけど、結局参加。結構浜風が強くて寒かったし、そこでトイレの少なさが響いて・・・。まあ大降りになって慌てて…
もう何日か経ってしまったが、柳下毅一郎さんがイベントでDJをした時のソング・リストが映画評論家緊張日記にのっていた。さすがにマニアックな選曲で、さらに「ラジオ・スターの悲劇」もバラードにインスパイアされた曲であることなど非常に勉強になった。…
ふと書店で真っ白な装丁が目に入って購入。力作である。 近未来、ナノテクノロジーによって疑似神経技術が発達し、感情や思考を記録する言語ITPや人工知能が開発される。その先端技術を一手に担う企業のオーナーである主人公サマンサは研究に没頭する日々の…
東京JAZZは2002年から行われていて、今年で8回目だそうだ。2006年から東京国際フォーラムが舞台になっているらしい。普段はやや無機質なあの界隈も今日は野外ライブと多くの屋台の参加で気さくな場所に変身していた。東京JAZZは昨日の9月4日から明日まで(エ…
ブログのカウンターがなかなか変わりませんが、おかげさまで5万アクセスに到達いたしました。これまでお寄りいただいたみなさんホントに有難うございました。 で、今回がちょうど500回目の記事。それにちょうど揃えたかったんだけど、待ちきれなくなってしま…
『ウォッチメン』が凄く面白かったので、他のアメコミも読んでみようと思い、こちらも面白かった映画‘ダークナイト’に大きな影響を与えたという本書を購入。 犯罪の絶えないゴッサム・シティに起こったハロウィーンから始まる連続殺人事件。事件を追うバット…
2007年の日本SFベスト『虚構機関』に続いて、無事に2008年版の『超弦領域』が登場。して早2か月、ようやく読了。全体の感想は後で。○が特に面白かったもの。※追記9/7 うわ「One Pieces」が抜けてたよ!慌てて入れる。「ノックス・マシン」○法月綸太郎 機械に…
直木賞受賞記念で初めて読んでみた(これだけ有名な作家でもこんな読者がいるんだからやっぱり作家にとって賞というのは大きいんだろうなあ)。期待通りの面白さでありました。 主人公は読書にふけってばかりの十九歳の女子大生。身の回りのちょっとした事件や…
昨年末から出ている<少年探偵>シリーズの懐かしい装丁での文庫版。以前から気になっていたのだが、今回初めて購入。表紙の絵は柳瀬茂(今まで意識してなかったけど)で、もうこの絵柄だけでいろいろ思い出す。多くのミステリやSFファンのご多分にもれず、こ…
最近は時々しか買わないミュージックマガジンだが昔はずいぶん影響を受けていた。元編集長中村とうようの世界中の幅広い音楽を聴きこんできた優れた批評耳で、特に80年代から90年代初頭レゲエの台頭や世界中のポピュラー音楽が聞かれるようになる一方でロッ…
CKBバックナンバー感想の続き。○“Brown Metallic”(2004年6thアルバム)☆☆☆☆ このアルバムは発売後そんなに経っていないうちに聴いたと思う。とにかくめちゃくちゃクールなファンク‘Midnight Cruiser’が曲に加えて未来的かつ刹那的な歌詞もカッコよくて、大…
CKB、CKBなんて今はいっているけど実は2003年にファンになったばかりなのである。それどころか以前には一回は聴いた上で好みに合わないとパスしたことすらある(以下に記述)。 音楽雑誌などで、子供のころ育った横浜にかなりイケてるバンドがあることを…
CKBのホットな新作“ガール!ガール!ガール!”についてゆっくり感想を書こうと思っていたら、剣さん自身からこれまでのアルバムの自己評価の発表というとんでもないものがCKBブログにアップされてしまったので、いちファンとしていてもたってもいられ…